2017年6月10日
千葉南・鴨川市浜萩多門寺で第67回目報恩講開催
【千葉南】6月10日、鴨川市浜荻多聞寺(村田教行住職)で「第67回目報恩講」が、教育をテーマに「はぐくむ~共に生きる」と題し開催された。
「報恩講」では、同市にある11ヶ寺の日蓮宗寺院が年番となり毎年行われ、日蓮聖人をはじめ大恩あるすべてに感謝し、家族の安穏、国の安穏をお祈りする報恩法要が営まれている。
本堂内に収まらない300人を超す檀信徒が参列し、報恩法要が営まれた後に記念講話として、2011年NHK大河ドラマ「平清盛」の題字で脚光をあび、ダウン症の書家で知られ、各メディアに多数出演されている金澤翔子さんの母金澤泰子さんの講演が行われた。
「人生に絶望なんて、きっとない。絶望に感じることがあっても生き続けていれば、そうでない時がゆっくりだけど必ずくる。ダウン症の親になり死のうと思ったときもあったけど、生き続けてきたら素晴らしい時間がたくさんありました。いつかそれに気づく日が来ます。」と翔子さんへの教育経験から母としての教育、翔子さんに「書」を教えた師としての思いを語り、参列者一同「教育とはどうあるべきか」を考えさせられた。
場所を客殿前の庭に移し、今度は金澤翔子さんより書道のパフォーマンスが披露された。横360cm 縦100cmの大きな書道用紙に、「共に生きる」と大きな筆で全身を使って書く迫力にみなぎる力を与えられ、世界でも高い評価を受ける芸術が目の前で誕生する瞬間に感動した。書を書き終えた後、マイケルジャクソン「ビート イット」をBGMに翔子さんと南房総の小学校児童で構成されるダンスグループひまわりキッズたちによるダンスパフォーマンスが行われ、真剣に書を書く姿とはうって変わって、マイケルジャクソンになりきって楽しそうにダンスをする翔子さんの姿に会場全体が笑顔につつまれた。
最後に、村田住職は「『共に生きる』この思いをわたしたちは絶えず持たなければならない。『尊い心』が皆様だけでなく全ての方々の心に必ずある。『尊い心』は全てのものを愛おしむ慈悲と、全てのものと共に生かし生かされあう智慧に満ち満ちている。だからお互いに敬いあう、互いに拝みあうことが大切である。教育も共に学びあうことが大切。子供は地域の大切な宝、地域の皆様で地域の子供たちをはぐくみましょう。そして皆共に笑いあえる地域を作りましょう。2021年日蓮大聖人御降誕800年をこの地で迎えます。地域一体となって盛り上げていきましょう。」と思いを語った。