ひとくち説法

2017年5月20日号

今ある生命を大切に

先日、テレビのニュースで、お年寄りの女性2人が手を繋いで電車に飛び込み自殺をし、また別の日には男性の老人が踏切の中に入って立ち止まり、その老人を助けようとして2人の尊い命が奪われてしまいました。誠に残念でなりません。
先人の言葉に「人生は重き荷を背負い、遠き道を行くがごとし」とあり、人それぞれ生きていくことに大変な苦労があろうかと思います。しかし、辛いからといって逃げていてはだめです。日蓮聖人は「蓮の花が泥水の中に根を張って綺麗な花を咲かせるように、辛い娑婆世界に生きて、真の極楽浄土を見つけなさい」と教えて下さっています。
私たちは、父母の血を半分ずついただいて、この世に誕生し、他の動物や植物の命を頂戴して生きているのです。寿命があるかぎり感謝の念をもって生きることが父母への孝養と法華経のご縁を導いて下さった日蓮聖人へのご報恩に繋がって行くことと思います。

(千葉東布教師会副会長・八木正勝)

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2017年5月10日号

名前の重み

本名・萩原寛さんは15歳で鳴戸部屋に入門して親方から四股名・稀勢の里をいただき、精進を重ねついに力士の最高位・横綱に上りました。
ところで、最近法号(戒名)無しのお葬式が散見されます。「親からもらった名前があるのだから法号などいらない」ということのようですが、「成仏して欲しい」という思いはあるのです。
法号などいらない、という方の理論を相撲道に当てはめてみると「四股名などいらない。本名で横綱を目指す」ということです。つまり相撲部屋に入らず、師匠にもつかずに「横綱になる!」ということで、誰が考えても無理な話です。仏道の法号は相撲道の四股名と考えれば、成仏を目指すには法号は必要なのです。
名前はとても重いものです。もちろん、名前だけあっても中身がなければそれこそ名折れ。お祖師さまの弟子を自認するならば、名折れとならぬよう相応しい振る舞いを心がけたいものです。

(神奈川3部布教師会長・上谷泰雅)

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2017年5月1日号

温もりのある葬儀

昨今の葬儀事情…近所の人にも友人にも知らせない、いわゆる家族葬が増えてきたようだ。火葬場に直行する直葬という言葉さえ耳にする。何とも嘆かわしい限り。遺された者が故人の冥福を祈り、生前中の交誼に対して感謝を申し上げ、心にけじめをつけるのが葬儀ではなかったか。
先日、高校の同級生M君の母親が入院先の病院で亡くなった。彼女は10年ほど前まで、先に旅立ったご主人と居酒屋を営んでいた。10人も入れば満席になる小さなお店。我々が若い頃は、週末の憩いの場であった。彼女は入院中、「家に帰りたい」と何度も訴えたという。M君はお通夜までの3日間、自宅で寝かせ供養した。そして葬儀当日、親類や友人、我々同級生仲間を含むかつての常連客が集まった。回向が終わり、棺に花を手向けながら、「美味しいものを有り難う」「本当にお世話になりました」などと口々に話しかけ、最後のお別れをした。温もりのある葬儀だった。

(神奈川2部布教師会長・瀧川真弘)

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