オピニオン
2017年5月20日
今ある生命を大切に
先日、テレビのニュースで、お年寄りの女性2人が手を繋いで電車に飛び込み自殺をし、また別の日には男性の老人が踏切の中に入って立ち止まり、その老人を助けようとして2人の尊い命が奪われてしまいました。誠に残念でなりません。
先人の言葉に「人生は重き荷を背負い、遠き道を行くがごとし」とあり、人それぞれ生きていくことに大変な苦労があろうかと思います。しかし、辛いからといって逃げていてはだめです。日蓮聖人は「蓮の花が泥水の中に根を張って綺麗な花を咲かせるように、辛い娑婆世界に生きて、真の極楽浄土を見つけなさい」と教えて下さっています。
私たちは、父母の血を半分ずついただいて、この世に誕生し、他の動物や植物の命を頂戴して生きているのです。寿命があるかぎり感謝の念をもって生きることが父母への孝養と法華経のご縁を導いて下さった日蓮聖人へのご報恩に繋がって行くことと思います。
(千葉東布教師会副会長・八木正勝)