ひとくち説法
2017年4月1日号
一生懸命
武士が賜った領地を命がけで守り生きたことに由来した「一所懸命」が「物事を命がけでやる」という意味に転じて「一生懸命」とも書かれるようになったそうです。今では「一所懸命」よりも「一生懸命」と表記・表現される場合が多くなっています。私たちは文字通り、一生命懸けで生きています。私たちの命は仏さまからいただいた尊いものです。その尊い命を懸ける一生とはいったい何でしょうか? 勉強も仕事も「命懸けの一生」の意味や目的を見出すためにするものではないかと思います。自分の「命懸けの一生」がどういうものか承知していれば、道に迷ったときにも出口を見つけられることでしょう。もし道なかばで倒れたとしても、あなたの足跡は後続の役に立つことでしょう。日蓮聖人は一生命懸けで法華経とお題目を弘められました。日蓮聖人の「一生懸命」に学び、ご自分の「一生懸命」を見失わずに生きていくためにも、日々のお題目修行に励みましょう。
(東京都南部布教師会長・吉田尚英)