2017年4月30日
岡山 岡山市成就寺で法灯継承式
【岡山】去る四月三十日、岡山市北区建部町に位置する成就寺に於いて、第四十世廣本栄史師から第四十一世森本晃二師への法灯継承式が営まれ、僧侶檀信徒約二百人が参列した。
ここ成就寺は、奈良時代の天平勝宝年間、報恩大師摩訶上人によって創建された。延文三年(一三五八)大覚大僧正妙実上人により日蓮宗寺院に改宗され、備前法華の中心的寺院として信仰を集めた。以来六五〇年以上の歴史を有する寺院である。
廣本師は、布教師会会長・社教会会長・協議委員議長を歴任され、昭和三十九年に法燈継承して以来五十三年間にわたり、幾度となく諸堂境内整備を行い、寺観を一新された。
平成十一年に本堂改築、平成二十二年には、県重要文化財の金剛力士像が鎮座する仁王門の改築が行われている。
また、境内には市重要文化財の三重宝塔があり、多宝如来が鎮座されている。
当日は、森本新住職の新しい門出を祝うかの如く見事な晴天に恵まれ、午前九時からの檀信徒並びに六十人を越える稚児を伴っての行列、本堂内での稚児祭文の朗読の後、午前十一時より継承式が執り行われ、廣本師から森本師へ法燈が継承された。森本師は仏祖三宝への奉告と共に、仏祖への給仕・行学二道の精進・寺門興隆の誓いを述べた。
式中、大野玄秀岡山県宗務所長・北山孝治岡山管区選出宗会議員・小埜栄裕奠統会総裁・福島義弘妙福寺住職より祝辞があり、廣本師・森本師は感慨深く聞いていた。
正干与龍渕寺住職田淵妙純師・当山護持会長神原剛氏の挨拶に続き、廣本師が「今まで同様に変わらぬご支援を宜しくお願い致します。」と謝辞を述べた。
最後に、森本師が、「十年前には、まさかこのような日を迎えることになるとは夢にも思っていませんでした。私自身、仏様のお導きを確信しております。今後とも檀信徒の皆様と共に、ここ成就寺を盛り上げていき、立派な住職になるべくこれからも日々精進して参りますので、変わらぬご指導・ご鞭撻を宜しくお願い致します。」と、新住職としての決意を述べた。