2017年2月24日
東京西 京浜教区教化研究会議
【東京西】平成29年2月24日(金)に第41回京浜教区(石井隆康教区長)教化研究会議が東京都西部(茂田井教洵宗務所長)を担当管区に新宿成子 常圓寺さまで開催された。
今年度は「信仰の継承ーこれから檀家制度はどうなってゆくのだろうかー」をテーマに教師80名が参加、開会にあたり茂田井所長を導師に法味言上、続いて石井教区長より「檀家制度は果たしてこのまま続くのであろうか。これからの布教活動を行っていく上で、もう一度その事を再確認し、考える機会にして頂きたい」、また茂田井所長より「師父より、これからの時代は檀家ではなく檀徒であると言われた事がある。個の時代の布教を考える機会になれば」と挨拶があった。
基調講演には龍谷大学社会学部社会学科准教授 猪瀬優理(いのせ ゆり)先生をお迎えし、伝統仏教寺院を取り巻く状況、創価学会調査からみる信仰の継承、浄土真宗本願寺派からみる信仰の継承、これからの檀家制度に関して、また信仰継承を考える上で教団としての今後の基本姿勢の重要性を説かれた。
近著には『信仰はどのように継承されるか 創価学会にみる次世代育成』がある。
今回は前年度東京都東部さまでの「信仰の過疎を考える」テーマを受けた上で、「檀家制度」をどう考えてゆくかというトピックに限定し議論を行うために事前アンケートをお願いした。
事前アンケートの分析報告、資料を踏まえた上で、分科会グループをアンケート設問A「檀家制度をどのように考えているか」・B「宗派に自信を持っているか」・C「信仰(信心)を伝えているか」の3種に分け、さらにそれぞれを2グループに分け、A 2グループ、B 2グループ、C 2グループの計6グループでそれぞれ担当のアンケートテーマについてディスカッションを行なった。
昼食を含めた2時間の分科会の後に全体会議を行い、講師の猪瀬優理先生の他にコメンテーターとして、仏教情報センター事務局長 互井観章師、日蓮宗現代宗教研究所研究員 岩田親靜師、日蓮宗宗教問題検討委員 中島源吾師が登壇し、参加者から闊達な意見が交わされた。最後に共催である日蓮宗現代宗教研究所 櫻井義久主任より「今回の議論を受け、信仰の継承に当たってはまず自分自身を見つめ直す機会が重要である事を再確認した。その為には新しいものばかりに目を向けるのではなく、過去のものを踏まえた上で考えてゆくことが必要」と講評された。
閉会式では次回開催担当管区の山崎浩道神奈川県第三部宗務所所長を導師に法味言上がなされ、山崎浩道所長より「今教研会議を受けた上で次年度会議のテーマを議論し、準備を行っていきたい」と述べて閉会した。