2017年2月19日
東京北 七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会
【東京北】台東区谷中 本山瑞輪寺(井上日修貫首)に於いて2月19日に七面大明神例大祭・大荒行堂成満國祷会が厳修され、本年の日蓮宗加行所を成満した行僧29名が出仕し、檀 信徒僧侶約130名以上が参列した。
本年の日蓮宗加行所第参行を成満された富田泰陽上人(港区大法寺住職)が水行導師と修法導師を務め、29名による大迫力の水行式では 取り囲んだ檀信徒からは驚嘆の声が上がった。引き続き井上日修猊下を法要導師に、行僧のとても早く力強い読経と、一糸乱れぬ木剣による御祈祷が厳修され、国家の安泰や檀信徒それぞれの御祈願を祈念した。
本年の日蓮宗加行所を成満した出仕行僧を代表し、た第参行御成満され、水行導師と修法導師を務められた富田泰陽上人
より、「私は再行の時は水行班でしたので、今日も水を被る時はいきいきとしておりましたが、前に出ると足が震えました。大変緊張致しました。参行に入り大黒様の行、大黒様は笑顔でございます。大黒様の笑顔で過ごすことを心がけて壱百日を過ごして参りました。入行中では、今そちらの一番後ろにお座りの五行であった齊藤憲弘上人のお言葉の中に『一切円満大調和』という言葉を頂きまして、先ほど皆様と一緒にお題目を唱えさせて頂き、御法前の日蓮大聖人、七面大明神様、すべてのものと咸応道交、心が通じ合うことを目指して我々はお経をあげ唱題し御祈祷させて頂きました。それが叶ったと時に『一切円満大調和』ということで咸応道交が生まれます。私は初めてのお葬式の時に、井上猊下にお供をし、ひとりひとり仏様に対してひとりひとりの引導を語りかけて読むと教わりました。そのままの姿で今日、修法導師を務めさせて頂き本当に感謝しております。」と謝辞を述べられた。
結びに井上猊下より「本年も七面大明神例大祭と荒行僧をお迎えしての國祷会を盛大に厳粛の内に奉行することが出来ましたことを心から感謝を申し上げます。本年も大荒行堂100日を成満され、ただ今ご挨拶を頂き、また本日水行導師・修法導師をお務め頂きました第参行御成満の富田上人を始め、29名の行僧がお集まりくださいまして、、衷心より厚く御礼申し上げます。出行僧の皆様方には、法体健全で無事に100日の行を終えられましたことを、心からお祝いお慶びを申し上げます。誠におめでとうございました。私もかつて52年前に初行に入りました。やはり初行上人は本当に辛い行を重ねたと思います。生きて出られる保障はございません。しかし、一心に一生懸命に修行することによって、身体が励むのです。今でも荒行堂の中堂に『寒水白粥凡骨将死 理懺自悔聖胎自生』が柱にございます。冷たい水を被ってお粥をすすり、自分の身体がまさに死にそうになるまで痩せ衰えていく。そういう中に『理懺自悔』といってまさに仏様のようになれる。それが寒壱百日の荒行でございます。初行は無情と言うけれども、また、再行、参行、四行、五行とそれぞれに大変な修行を重ねられた皆様でございます。檀信徒の皆様方は今日、30名余りの行僧さんから大変有難いお加持を受けられました。滅多にこのようなお加持は受けられません。必ず皆様方はお加持を受けられたことによってご利益を戴いて、今年は1年間無事息災に過ごされることと存じます。それには常日頃の御精進、御題目のご修行が大事でございます。どうか今日、この感動を胸に決して忘れることなく、益々、御題目のご信仰にご精進頂きたいと存じます。御題目の信仰は、自分自身で自分の人生を切り開いて、自分が幸せを勝ち取ることでございます。一生懸命に御祈願された祈願のお応えはかならずございますが、どうか益々、良い結果を掴んで頂きますようにお願いを申し上げます。」とご挨拶が述べられ、その後、山内の東京七面山堂内にて行僧による特別祈祷があり、七面大明神例大祭・大國祷会は無事円成した。