2017年2月18日
東京北 立正安国世界平和大國祷会
【東京北】台東区今戸 長昌寺(鈴木晃永住職)で2月18日、59年目を迎える立正安国世界平和大國祷会が、本年日蓮宗加行所を成満した9名の行僧と、正観世音菩薩御縁日出仕僧の会「世尊会」の修法師6名、堂内を埋め尽くす大多数の檀信徒参列のなか、盛大に行われた。
厳しい寒さの残る気候の中、成満した9名の行僧の水行式を、世尊会より御入行し、本年参行を成満された佐野詮修上人(東浅草正法寺住職)御導師のもとに行われた。その後、長昌寺本堂にて同じく佐野詮修上人を修法導師に、立正安国世界平和大國祷会が厳修された。法要後、成満僧を代表し、修法導師を務めた佐野詮修上人より謝辞があり、成満僧9名をお招き頂いた御礼と「長昌寺様、世尊会に御縁を頂いて、今回3回目の入行であったと感謝しております。9名の行僧で参りましたが、我々は1人で成し遂げた行ではなく、129名ひとりひとりの行僧の苦修練行があってこそ、今回の寒壱百日の成満出来たのではないかと思っております。129名ひとりひとりの顔を思い出し、平成28年度大荒行堂で積んだ功徳を少しでも多くお与え出来るようにと、我々9名が心を合わせて一心にお勤めをさせて頂きました。日蓮聖人は『良き師と良き檀那と良き法と、此の三つ寄りあいて折を成就し、国土の大難をも払ふべき者なり』と申されております。一寸八分正観世音菩薩様の大神力、御住職・御院代様の篤い御功徳、そしてお集まりになられる多くの檀信徒様の熱心な信仰がある長昌寺様に於いて、法華経の功徳、観音様の功徳を、少しでも多くお預かりし皆様にお届けをする、結びつけるご縁を作るのが、我々僧侶の役目、荒行堂に入行をする者の役目ではないかと思っております。」と述べられ、温かい拍手に包まれた。
法要御導師を務められた長昌寺御院代の鈴木海光僧正は「一寸八分正観世音菩薩を御開帳して、本年成満なされたお上人をお迎し、大変お力の強いお加持を賜りまして本当ににありがとうございます。行僧を代表してご挨拶頂いた佐野上人は、第参行、300日の行でした。第参行はちょうど荒行堂では真ん中になる訳ですが、本年は佐野詮修上人と富田泰陽上人のお二人に御出仕頂きました。行の中心として無事に全行僧129名を成満出来るように、自分の行だけでなく、ひとりひとりのことを思い行をなさる。とても大変なことだと思います。富田上人は参行大黒相承、大黒様を咸得する行の中心となって引っ張っていき、また佐野上人は全部の行を回していく中心となる大役を果たされたと伺っております。また佐野上人は世尊会の会員でございます。お帰りなさいませ。さて、國祷会というのは、法華経の広宣流布と世界平和国土安穏、檀信徒の皆様と一般の人々の苦しみを除いて、真の安楽を祈念する行事でございます。本年成満なされたお上人をお迎えしての大國祷会は本年で59年目でございます。平安時代末期より鎌倉時代にかけて次々と比叡山を下りた学僧が新しい宗派を開いた訳でございます。その中で国を思って布教をしたのは日蓮聖人、唯一人でございます。その日蓮聖人の御意思を引き継ぐ行事が國祷会でございます。本日、大荒行堂御成満のお上人と共に今日、檀信徒の皆様は、立正安国世界平和をお祈りすることは大変意義のあることでございまして、功徳は計り知れないものでございます。また大荒行堂御成満のお上人方が寒壱百日の苦修練行で咸得なされた御法力を、木剣と撰経で体いっぱいに戴いた訳でございます。どうかその御法力をお保ち頂きまして、益々信心強くお持ちになって御精進賜りますようにお願い申し上げます」と述べ、結びに長昌寺総代 吉池延子様が謝辞を述べられ、立正安国世界平和大國祷会は無事に円成した。