2017年1月10日
週4回デイサービスに通っている父。
週4回デイサービスに通っている父。お迎えの乗り合いの車に、可愛いお婆ちゃんが乗ってくる。ゆっくりと車に乗り込む体の不自由な父の様子を、いつもニコニコしながら見ている。見送る私たち家族にも笑顔を絶やさない▼さて先日、夫婦ゲンカをしてしまった。どんより重い気持ちで玄関を開けると、デイサービスの車が止まっていた▼
そこにはいつものように笑顔で手を振るお婆ちゃんの姿。私の荒んだ心を知ってか知らずか、とても元気に手を振ってくれている。思わず私も笑顔になって手を振りかえすと、お婆ちゃんは頷くように笑った▼言葉はない。でもその顔を見ているだけで、真っ暗闇の心に晴れ間が広がっていった。晴れ間は意固地になった心を温め、「ごめんね」と素直な言葉を言わせてくれた▼お婆ちゃんの笑顔は、太陽そのもの。全てを包み込む優しい笑顔は、周りの人の心も優しい気持ちにさせてくれる。何も持っていなくてもできる「笑顔」のお布施、施す人も施された人も幸せになれる▼90歳の誕生日を迎えた父に欲しい物を尋ねると、「なにもないなあ」と言う。大好物のお寿司を用意したが、「じいじと食べると美味しいね♪」と笑う孫の笑顔が何よりのプレゼントになった。「親によき物を与へんと思いて、せめてする事なくば一日に二三度笑みて向へ」。簡単そうでできないこと。今年は笑顔を実践していこう♪(蛙)