全国の通信記事
2016年11月27日号
富士市蓮盛寺で若月秀仁師の法燈継承式
【静岡中】富士市蓮盛寺で11月27日、第三十三世若月秀仁師の法燈継承式と本年3月28日に遷化された第三十二世海澄院日淳上人(若月勝博上人)の本葬儀が行われ、僧侶檀信徒約400人が参列した。
当日、西谷鏡師法縁長で静岡市本山本覚寺貫首の渡邊日心猊下は祝辞で「現代社会における『無縁』の風潮は、人と人との関わりだけでなく、仏法と人との関係が希薄になっていることが問題です。現代人の心の不安に、宗教の役割は重要。新住職には社会教化に精進されることを期待します」と激励した。
若月師は謝辞で「本日授与された衣に、袖を通して思ったことは、『衣に着られているな』ということ。今着ている白い衣は、今の私の心境と同じで、何色に染まるかわかりません。住職として慢心してしまうときにはお叱りの言葉をいただきたい」と述べた。
午後から富士市常諦寺住職の泉堯顕師を導師に、先代・若月勝博上人の本葬儀が行われた。勝博上人は昭和57年、蓮盛寺住職となり、富士市仏教会会長や西谷鏡師法縁駿河支部長などを歴任してきた。平成27年秋の叙勲では、保護司を25年以上務めたことにより、藍綬褒章を受章している。
本葬の後、市内のホテルで「偲ぶ会」が開かれ、約200人の僧侶檀信徒が参加した。先代上人の優しいお人柄を思い出し、話に花を咲かせた。
青森県宗務所唱題行のつどい
【青森】青森県宗務所(秋田堯瑛所長)主催の唱題行のつどいが11月27日、青森市妙覚寺(工藤泰輝住職)で開催され、約150人の檀信徒僧侶が参加した。
このつどいは、唱題を通して但行礼拝の精神を学び、唱題による仏性顕現を目指す「人づくり」を目的として毎年開催されている。
講師である求道同願会副会長の田端義宏師(鰺ヶ沢永昌寺住職)は、「お題目は、死んでから幸せになるのではなく、今、生きているうちに幸せになるためにお唱えする。せっかく日蓮宗とご縁があるのだから、ただ見物しているだけではなく、身(身体)と口と意(心)をつかって、一緒に報恩感謝のお題目をお唱えしましょう」と奨励した。
実践修行で田端師は「礼拝とは、新しい水(清浄な心)を入れるためにコップの中の汚水(卑しい心)を捨てる行為。」と説いた。全員で一斉に礼拝をして修行に入ると、堂内が一瞬で厳粛な空気に包まれた。
約1時間の唱題を終えると、全員が充実感と満足感で満たされたと口々に話していた。今回初めて参加したおいらせ町唯円寺檀家の堀内トサ子さんは「礼拝に始まり礼拝に終わる所作のひとつひとつに深い意味があることを知った。唱題行には仏様に近づく全てが包括されていると教わり、いいかげんにお題目をお唱えしてはならないと心新たにした」と話していた。
2016年11月26日号
和歌山宗徒のつどい
【和歌山】宗務所(見矢龍順所長)主催の宗徒のつどいが11月26日に和歌山市内で行われ、檀信徒約140人が参加した。
法味言上や和讃が奉詠された後、同市養珠寺総代の西本敏弘さんが信仰体験発表を行った。西本さんは宗務所が企画した団体参拝で初めて身延山と七面山に登詣したときのことを語った。なかでも七面山では暴雨のためご来光を諦めていたが、晴天となり素晴らしい景色を見ることができたことに感謝した。またその後、亡き母が妻の夢に現れ、「身延山・七面山に参拝してくれてありがとう」と告げたことを述べると、参加者も思わず感動の涙を浮かべた。
大分県真浄寺住職の建光行師の法話での阿仏房の繰り弁に参加者は法華経お題目の世界を深く感じた。
(村田龍学支局長)