オピニオン

2016年11月1日

先祖供養をどう理解したらいいのでしょうか?

「先祖供養をどう理解したらいいのでしょうか?」教職についている檀徒からの質問だ。お寺参りに熱心だったお母さんの供養の日だった。「ここはきっちり理詰めで説明して納得してもらわないと後の供養が続かないだろうな」と私は考えた。現代社会は、生きている人間に都合良く合理的であれば良いという方向に流れ、亡くなった人との対話が次第に欠落してくるからだ▼彼は田舎に住み、代を重ねた旧家である。「家族が何代にもわたって同じ家に住む意味は大きいですよ。同じ空間に親がいて子どもがいて、親が死んだ後、子どもが同じ道具を使い四季折々の行事をする。気がついたら自分も親と同じ生き方をしている。死んでしまった人の日常を行っていくことが供養になると私は思います。供養ということは単純に言えばその人を記憶すること。その人が生きていたらするであろう振舞を繰り返すことが最大の供養になると信じます」。一応私の説得は功を奏した▼しかしこの論法が、後継者のいない家や、共同体が持っていた宗教性がなくなった都市部で成り立たないのは承知している。昨日より今日、今日より明日と、新たな刺激を求めて一歩でも前へという時代・環境が、昨日と同じ今日を生きるのが幸せという日常生活への還元力を越えていくからだ▼田舎に住む私は、街に住む檀家や跡取りのいない人に先祖供養をどう説こうかと悩んでいる。(雅)

illust-kishin

side-niceshot-ttl

写真 2023-01-13 9 02 09

新年のご挨拶。

過去の写真を見る

全国の通信記事

  • 北海道教区
  • 東北教区
  • 北陸教区
  • 北関東教区
  • 北関東教区
  • 千葉教区
  • 京浜教区
  • 山静教区
  • 中部教区
  • 近畿教区
  • 中四国教区
  • 九州教区

ご覧になりたい
教区をクリック
してください

side-report-area01 side-report-area02 side-report-area03 side-report-area04 side-report-area05 side-report-area06 side-report-area07 side-report-area08 side-report-area09 side-report-area10 side-report-area11_off side-report-area12
ひとくち説法
論説
鬼面仏心
購読案内

信行品揃ってます!

日蓮宗新聞社の
ウェブショップ

ウェブショップ
">天野喜孝作 法華経画 グッズショップ
">取扱品目録
日蓮宗のお店のご案内
">電子版日蓮宗新聞試読のご登録
">電子版日蓮宗新聞のご登録
日蓮宗新聞・教誌「正法」電子書籍 試読・購入はこちら

書籍の取り扱い

前へ 次へ
  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
    定価 1,365円

  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

書評
正法
side-bnr07
side-bnr07