オピニオン
2016年10月20日
この世を楽しく生きる
食事の時、「合掌してお題目を唱えても、それだけで腹は膨れん」と孫から言われたおばあさんが考えた言葉が、「頂きますと感謝したら、よりおいしく食べられる」。
ある本に、ピザが大好きな子どもがある時、1人で大きなピザを注文して自分だけで食べようとしたらどうも味がおかしい。そのままにしていたら弟が帰ってきて「あっピザだ。兄ちゃん食べてよかと?」「いいよ、一緒に食べよう」。一緒に食べたらおししいピザだった、とありました。
物事を損得、嫉妬、勝ち負けだけなどの我欲の生活では本当においしく頂くことはできません。人生を楽しく生きるには報恩感謝の心で共に生きることではないでしょうか。
生きるために祈るのではなく、世界全体を祈るために生きられたのがお釈迦さまであり、日蓮聖人です。我欲をなくすことにより心は自由にのびのびと楽しく生きられると思います。
(佐賀県布教師会長・辻雅英)