2016年10月11日
岩手 日蓮宗布教研修所が読誦会と行脚
【岩手】日蓮宗布教研修所では、工藤鳳照主任以下10名の研修生が10月11日の大震災月命日に被災地の岩手県釜石市・大槌町を訪れ、慰霊の読誦会と行脚を行った。
釜石市仙寿院(芝﨑惠應住職)では読誦会の後、震災の様子と大災害後の布教方法について熱心に学んでいた。震災を記録した映像にはその凄まじさに研修生の殆どが涙を流し、布教のみならず寺院として僧侶としてあらゆることを行う住職の話に驚いていた。
そのためか続けて行われた釜石市内での行脚にも、涙を流しながら唱題する研修生の姿もあり、震災当時津波のため5000屯の貨物船が打ち上げられた場所では、声を嗄らしての精一杯の読経となった。
大槌町では行脚を先に行い、町職員約50名が犠牲となった役場前で、犠牲者の苦しみを偲んで一句一句を噛み締めるように読経していた。
復興した蓮乗寺(木藤養顕住職)では、慰霊読誦の後に祈祷住職が震災当時に発生し全町を火の海にした火災では山中を逃げ惑いながらもご本尊を守ったことや、新築して僅か6年で本堂庫裡が灰燼に帰しても不屈の信仰で復興を成し遂げたことを聞いて驚きとともに、信仰心の大切さを学んでいた。
極限での布教を学ぶ有意義な実地研修であったと感謝して帰路について行った。