2016年10月6日
長崎 大村地区研修大会-「女性のちから」テーマに
【長崎】「女性のちから」をテーマとする大村地区主催の地区研修大会が、10月6日、長崎県川棚町公会堂にて開催され、檀信徒約800人が参加した。
大会は、日蓮聖人御聖母妙蓮尊儀第七五〇遠忌、大村藩第二代藩主大村純頼公正室壽徳院殿妙純日信大姉第三五〇遠忌にあたる本年を契機とし、「女性のちから」というテーマのもと、第一部を尼僧による御報恩法要、第二部塩田和香法尼(熊本県日感寺)の講演、第三部女性三人のユニット「月・森・桜」による演奏会の三部構成で行われた。
第一部では、今川妙啓師(大村市本珠寺住職)を導師に、長崎県はもとより、福岡・熊本・鹿児島・九州各県の尼僧の出仕にて、絢爛華麗に法要を営み、同時に大村地区の寺庭婦人を中心に和讃も奉唱された。
大村地区の和讃は、お題目の信仰を伝えるため広められ、立教開宗750年には「蓮華の如く」という独自の和讃を生み出した。しかし近年、人口減少や高齢化の影響を受け、一時の隆盛も衰退していった。そこで、日蓮聖人御降誕800年に向け、和讃の再興隆を目指して展開を始めている。今大会では、三カ月程の練習期間を設け、檀信徒と共に、「蓮華の如く」から「縁生」「光明」を奉唱し、会場は一体となった。
第二部では、塩田和香法尼(熊本県日感寺修徒)が、柔らかで心地よい語り口でいながら、時に情熱的に、「慈しみ」の大切さを聴衆に語りかけた。また、性別や個性といった「らしさ」をお互いに尊重することが、「いのちに合掌」につながっていくと伝えた。聴衆は熱心に耳を傾け、頷き、大いに笑っていた姿が印象的だった。それぞれが持つ「慈しみ」の心に気づく良いご縁となったようである。
第三部では女性三人のユニット「月・森・桜」の演奏会が行われた。ピアノの軽やかな響き、ベースとパーカッションの作り出すグルーブ、魅力的なボーカルによって懐かしのナンバーが演奏された。また、第一部の法要中に披露された和讃「光明」をボサノバ調、「縁生」をジャズのアレンジで演奏した。檀信徒は日ごろ親しむ和讃とアレンジ演奏の、見事な調和に驚きつつも魅了されていた。
「女性のちから」と題した大会は、まさにその女性ならでわな慈愛を自他共に再認識するものとなった。