ひとくち説法
2016年9月20日号
未来は変えられる
人生は後悔の連続ではないだろうか? 「あの時にこうしていれば…」「なんであんなことを言ってしまったのだろう…」。
もちろん反省することは大切だ。しかし、そのことばかりにとらわれていてはいけない。
ひとつの方法を紹介してみよう。片手を握ってもらいたい。1秒に1本ずつ指を開いていけば5秒後に片手は手のひらが開いた状態になる。その手を次の6秒目に両手を合わせて合掌する。この6秒間だけを反省する時間にする。過去と他人は絶対に変えられない。変えられるのは自分と未来だけだ。反省すべきを反省したら、次に進もう!
6秒後に合掌したときにはお題目を唱えてみよう! 今の努力は必ず未来にいい影響をもたらす。まずは自分が行動にうつさなくてはならない。
この「まず自分が合掌し、唱えるお題目」の尊さは日蓮聖人が身を以て示してくれている。
(高知県布教師会長・渡邊泰雅)
2016年9月10日号
本物に接する大切さ
日蓮聖人は、多くのお手紙や御遺文を残されています。
内容もお題目・法華経の教えや、地震などの災害に人びとの暮らしに至るまで多岐にわたっています。
現代では活字化されていますので、触れる機会は増えていますが、御真蹟と言われる日蓮聖人がお書きになられたご文章を目にすると、大きく書かれたところがあります。
紙が高級品であった鎌倉時代に文字を大きく書く意味は何だったのでしょうか。その多くはご供養に関係したものでした。
8行書けるところに「鷲目三貫 絹袈裟一帖」と、大きく書かれているのは、ご供養に対する日蓮聖人の感謝の現れなのです。
このことは活字からはわかりません。本物に接する大切さを教えてくれているようです。
「鷲目」についてですが、皆さんで調べてみてくだし。本物の答の答えは何でしょうか。
(愛媛県布教師会長・讃岐英昌)
2016年9月1日号
法華経はいつどこで編集されたか
表題の問いに、ずばり回答すれば、「キリスト教成立後、イスラム教が成立する以前の期間に、アフガニスタンのバーミヤン付近で、法華経は編集された」となります。現在、印度から中近東・アフリカにかけての地域では、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、ヒンドゥー教の各派信徒たちが、熾烈な抗争を繰り返しています。ですから右の回答の当否を調査確認することは困難です。
漢訳された妙法蓮華経には、この回答を暗示する句がいくつかあります。その1つは薬草喩品「甘蔗蒲萄」の「蒲萄」。ブドウの品種の1つはアフガニスタンに近い、カスピ海・黒海辺りが原産です。このように妙法蓮華経にはその場所を示唆しているものがいくつかあります。
ところで仏教は縁起法です。これに対し、キ・ユ・イ・ヒの4教などは、創造主(神)とその被造物たる人間との関係なのです。このゆえに、世界平和への道は自ずから明らかでしょう。
(徳島県布教師会長・萱間顕誠)