2016年9月1日
日蓮宗を通して熊本地震の義援金を送ったが、
日蓮宗を通して熊本地震の義援金を送ったが、付き合いのある寺院宛に、僅かだが個人的な見舞金を送った。するとお寺2軒から、肥後メロンと団扇が届いた。メロンには「被災した檀家が作っているメロンです。このメロンを買って全国に発送するのも救援です」と添書があった▼団扇の方は、蛇の目と桔梗の紋が印刷されている。これは地元の熊本で「清正公さん」と親しみを込めて呼ばれている加藤清正の紋所である。「熊本城を築いた清正公さんは日蓮宗の大信徒であり、熊本のシンボルです。貴方のお寺では盆踊りがあるそうですね。今年は地震で亡くなった方々の初盆にあたります。この清正公団扇で、精霊を慰めて踊っていただけたら本望です」と言葉が添えられていた。お見舞いにお返しはいらないのにと思っていた私は、2人の住職の深い想いを知って有り難く頂戴した▼そんな8月盆に入る直前に、熊本地震でただ1人行方不明の大和晃さんが見つかった。5月に警察や消防の捜索は中断したが、「息子に会いたい」と父と母は捜し続けた。7月、晃さんの車を発見。8月県の捜索再開。そして8月11日、つぶれた車体kら遺体が引き上げられ、身元確認のためヘリコプターで運ばれた。遺体の搬送を呆然として見送る両親の姿をニュースで見た時、私は思った。「お盆前に遺体が見つかってよかった」。今年の盆踊りに想いを込めたのは言うまでもない。(雅)