2016年8月5日
東京南 児童が子育て地蔵尊に千羽鶴
【東京南】目黒区八雲常圓寺(古河良晧住職)に8月5日、目黒区内の四ヶ所の児童館や学童保育クラブの児童164名が訪れ、同寺に奉安される子育て地蔵尊に千羽鶴を奉納した。
この子育て地蔵尊は、かつて広島市の西蓮寺に祀られていたもので、昭和20年8月6日に投下された原子爆弾の爆風で倒れた塀の下敷きとなり、優しい表情のお顔だけが奇跡的に残った。その後、縁あって昭和20年代の半ばに常圓寺に祀られた。
以来、毎年8月6日には法要が営まれ、目黒区内在住の被爆者とともに被爆子育て地蔵尊と被爆物故者の供養、並びに世界立正平和の祈願がなされてきた。
数年前より、目黒区内の児童たちが千羽鶴を折って地蔵尊に奉納するようになり、参加する児童も年々増加。今年は引率の職員を含めて180名以上が参加し、本堂内は一杯となった。古河住職は「原子爆弾とお地蔵さま」というタイトルでスライド写真を映し、戦争や原爆の恐ろしさ、平和を築く礎である命を尊ぶ心などを児童たちに分かりやすく語りかけた。
その後、墓地入り口の地蔵堂に奉安される地蔵尊の前で、児童たちは手を合わせて参詣し、住職が児童たちの成長と世界平和を祈念した。参加した児童たちは、それぞれ神妙な顔つきで合掌していた。