2016年8月1日
7月に入ったというのに
7月に入ったというのに自坊の境内でも近くの公園でもまだ蝉の声を聞かない。空梅雨気味で30度を超す日も続いているのにだ。これも異常気象が原因かと心配になる▼今年は台風の発生も遅かった。早いときには1月に発生することもある台風1号が今頃になってようやく発生した。しかもこの台風、かなりの勢力だという。この原稿が鬼面仏心に掲載される頃には過ぎ去っているのだろうが、毎年大きくなる被害も心配だ▼ところで、異常気象の原因とそれによる地球の変化については諸説あり、全てが人為的なものでも、悪化しているわけでもないとする説が最近は有力になってきた▼その最たるものが南極の氷が実は増えているとするNASAの最近の発表だ。それによれば、確かに地球の温暖化は進んでいるが、それによって海水の蒸発が促され、マイナス50度にもなる南極では雪となるそうだ。結果、降雪量が増え氷はむしろ増加しているという▼これを聞いて安心したことは言うまでもない。南極の氷が溶けて低地が海底に沈むと言われていたからだ。しかもその遠因とされる地球温暖化は太陽の活動が活発化したためだとも言われている▼そうとなれば人間の知恵の及ぶところではない。人類は大自然をもコントロールできると勘違いしているように見える。増上慢とはこのことを言うのではないか。常に大自然に生かしていただいていると考え方が良い。正法で国土の成仏を祈ろう。(寮)