ひとくち説法

2016年7月20日号

間と魔

 私は幼いころより剣道をしていた。剣道の醍醐味の1つは、「間」のせめぎ合いである。どちらが間を制するかにより勝負の行方が左右される。いかに自分の「間」を作るかが非常に大切であり、面白いところでもある。
 この「間」は、日常生活においても、大切である。時間や仕事に追われていると、適切な間が知らず知らずにずれてしまい、普段はしないような忘れ物や、失敗につながることがある。これを「魔がさす」という。私たちの心の内には良い間も悪い間(魔)もあり、その心の持ちよう1つで、「良い間」を生み出すこともできれば、「悪い間(魔)」を生み出してしまうこともある。
 この「間」と「魔」。私たちが、私たちの心を、私たち自身で上手にコントロールしなければならない。その最善の方法を説くのが、妙法蓮華経で、その方法に従って正しい間を実践しますとお誓いするのが南無妙法蓮華経のお題目である。
(山口県布教師会長・藤井慎一)

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2016年7月10日号

事の一念三千

 4月16・17日、熊本地方は大きな地震に見まわれた。東日本大震災の記憶がまだ新しい中、再び大きな震災に遭遇した。被災寺院、被災された方々には、お見舞いの申し上げようもない。
 私は、熊本被災のニュースを見聞きしながら、『開目抄』の一節を思い出した。「つたなき者のならひは約束せし事をまことの時はわするるなるべし」の一文である。
 人間の世の中では、色々な教訓があり、常識がある。人々は、平素それを口に出し、理解しているつもりになっている。いざという時、果たしてどれだけ分かり切っていることを実行することができるであろうか。
 火急の事態に置かれた時にこそ、本当のやさしさ・慈悲は育っていくのかもしれない。宗祖の説かれた「事の一念三千」とは、仏心に基づく行いのことである。
(広島県布教師会長・難波典基)

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2016年7月1日号

会話のコツ

 私たちは何気なくおしゃべりをしていますが、家族や友人、他人から何か質問を受けた時、皆さんはどのような答え方をされるでしょうか。
 「あなたは幸せですか」という質問を受けたとしましょう。まず単純に「はい」「いいえ」という答え方があります。あるいはまた「今は幸せだけど、将来は不安です」というように場合に分けて回答することもできます。第3には「幸せってなんですか」と逆に質問の意味を確かめる方法もあります。
 第4の方法は沈黙、答えないことです。答えようのない質問には沈黙するというのも選択肢の一つです。釈尊は相手の能力や意図をよく見極めて教えを説かれますが、現実の悩みの解決に役立たない質問にたいしては沈黙されました。また「相手のためになることを語れ」とも教えています。自分の心はことばによって相手に伝わります。会話の際、適切な答え方を選びたいものです。
(岡山県布教師会長・岡田行弘)

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