2016年7月31日
青森 「第8回わんぱく寺子屋」
【青森】八戸市妙現寺(秋田堯瑛住職)に於いて7月31日(日)、「第8回わんぱく寺子屋」が行われ、青森県内より集まった年少児から中学生までの32名が、日帰りで様々な修行に挑んだ。
開校式では修法祈祷による安全祈願がなされ、初参加の子どもたちは、木剣の音に驚いた様子であった。
午前の部は御題目写経で始まった。今回から園児も写経に挑戦。持ち慣れない筆ペンであったが、ひと筆ずつ丁寧にひらがなの御題目を写経していた。また、小学生以上は「宝塔偈」「欲令衆」の写経にも挑み、全員で御題目写経を納経した。
続いての仏事作法の練習では、実際の仏具を用いて焼香の作法と家庭信行の作法を実習。実習する子どもの向かい側に座り、お参りを受ける立場を体験した子どもからは、「仏さまは何でも見えているんだね。」という感想が聞かれた。
午前の最後は、うちわ太鼓をたたきながら約20分間の唱題修行を行った。最初はバラバラだった太鼓の音が徐々に揃っていった様子に、スタッフは子どもたちのこころの素直さを感じたという。
カレーライスの昼食を挟んで、午後の部は熊本地震で被災した子どもたちへ応援メッセージづくりから再開。熊本県内被災地の現状について説明を受けた後、「自分たちが多くの人の想いに支えられて生きていること、その想いは遠くまで届くこと」を理解して、それぞれが抱いた想いをメッセージカードに書き入れた。
参加した子どもたちの多くは、東日本大震災当時は未就学児であり、園児に至っては生まれる前のことでもある。「震災の風化」という言葉すら聞かれなくなってきた昨今であるが、子どもたちは感じ取った想いをお互いに話し合っている姿が印象的だった。
仏さまのお話を拝聴した後、オリエンテーリング。チームに分かれた子どもたちは、梅雨明けし蒸し暑い中であったが、町内に設けられたチェックポイントを探しながら、元気よくコースを走り回っていた。
閉校式では、仏事作法の練習で学んだ焼香の作法を保護者に披露。落ち着いて丁寧に焼香をする我が子の姿に目を細める保護者がみられた。引き続き、校長先生より修了証が授与され、「来年も来ますか?」という問いかけに対し、子どもたちが「はい!」と大きな声で返事をして第8回わんぱく寺子屋が閉校となった。