オピニオン
2016年7月20日
間と魔
私は幼いころより剣道をしていた。剣道の醍醐味の1つは、「間」のせめぎ合いである。どちらが間を制するかにより勝負の行方が左右される。いかに自分の「間」を作るかが非常に大切であり、面白いところでもある。
この「間」は、日常生活においても、大切である。時間や仕事に追われていると、適切な間が知らず知らずにずれてしまい、普段はしないような忘れ物や、失敗につながることがある。これを「魔がさす」という。私たちの心の内には良い間も悪い間(魔)もあり、その心の持ちよう1つで、「良い間」を生み出すこともできれば、「悪い間(魔)」を生み出してしまうこともある。
この「間」と「魔」。私たちが、私たちの心を、私たち自身で上手にコントロールしなければならない。その最善の方法を説くのが、妙法蓮華経で、その方法に従って正しい間を実践しますとお誓いするのが南無妙法蓮華経のお題目である。
(山口県布教師会長・藤井慎一)