2016年4月20日
山林保護の活動をしている知人がなげく。
山林保護の活動をしている知人がなげく。公共機関の補助金を受けるため、これこれの予算で活動したいと申請して得たお金は、その期間内に使い切らなくてはならないのだという。長雨で作業ができず、残額が出たとする。それは返納しなくてはならないそうだ。次の年度に繰り越して、雨でできなかった残りの活動をしたいと思っても、返した資金がなければ動けない。かといって次年度にまた同じ補助金額がもらえるかというと、アテにはできない▼そう言えば年度末になると、行く先々で道路工事などの交通規制に出会う。時によっては車の渋滞など、我々が受ける影響も小さくはない。何もこの時期に集中してやらなくても、と言いたいが、自然災害など不時の支出を考慮し、もう大丈夫と見極めた上でとる措置なので年度末になるのは仕方ないのだという▼どちらの場合も、資金を次年度に持ち越して適切な時期にゆっくりやればと思うのだが、当年度は当年度の予算でやるべきでそうはいかないのだという。こんな杓子定規の考え方でこの国が果たして良くなるのだろうか▼今あるもの今できることを貯え将来に活かす。法華経に説く「積功累徳>」がこれだ。積善の功徳を、今、自分の都合だけで消費するのではなく、未来の世のため他のために活かそうという思いが込められている。信仰の世界に生きる者として是非こうありたい。 (直)