オピニオン
2016年4月10日
苦を楽に転ずる教え
ある靴の会社が未開地に靴を売り込もうとして2人の調査員を派遣しました。
1人は着いてすぐ会社に報告しました。「誰も靴を履いていないので靴を売り込めない」と。
別の1人が報告しました。「誰も靴を履いていないので、靴を売り込める」と。
同じ事実を見ても考え方でこうも違うものです。
日蓮聖人は次々に降りかかる法難にくじけず、法難を受けるのは自分が正しい信仰(法華経)を弘めようとしている証拠だと考えました。そしてより強い信仰を持たれ、苦しみを喜びに変えられました。
私たちの人生は、本当に山あり谷あり、苦しみの連続です。日蓮聖人を宗祖と仰ぐ私たちはその「苦」に負けず「苦楽ともに思い合わせて南無妙法蓮華経と唱えて」前向きの人生を歩みたいものです。
(大阪三島布教師会長・掛下史峰)