オピニオン
2016年4月1日
生き様
先日1人のお婆ちゃんが98歳で亡くなった。生涯独身で若い頃は市役所で働き、茶道を嗜む方であった。ご自宅にお参りに伺うといつものお香のいい香りがして、仏壇もきれいに埃が拭き取られ、お線香立ても手入れがとても行き届いていた。挨拶を交わす時もおだやかでそれは上品なお婆ちゃんでありました。
葬儀の折は甥1人、姪2人と数人の知人だけの寂しいものであったが、きれいな花に囲まれてひっそりとした中にお人柄が偲ばれる地味ではあるが可愛らしい式であった。
「1日1日の積み重ねが現在の自分の姿である」とどこかのカレンダーで見た。人は生きてきたようにしか生きることはできない。死に様が生き様である。とすると、なおさら今日1日を精一杯生きていかねばならないことになる。仏さまに報恩感謝して、日々の事柄を懺悔して信仰生活をしていこう。きっと仏さまは見ておられるのだから。
(大阪府和泉布教師会長・野村光俊)