2015年11月8日
福井北 中條宏紹師入寺式
【福井北】十一月八日、福井市大丹生町大乗寺で、第四十五世中條宏紹師の入寺式がお会式と併せて行われ、寺院・檀信徒約百五十人が参列した。
第四十四世中條令紹上人は、宗務院総務部長や大本山清澄寺第十二代別当などを務めたが、昨年四月八日に遷化された。中條宏紹師は、越前市稲寄町妙稲寺住職で弟子に当たる。
開式に先立ち、筆頭総代近村信夫氏(福井北檀協会長)宅から行列が出発。特有の浜風が吹く中、玄題旗、新住職中條宏紹師手作りの万灯、檀信徒のうちわ太鼓隊を先頭に行列が進むと、沿道では檀信徒が家族総出で合掌して迎える姿が見られた。
式中の謝辞で中條宏紹新住職は、「妙稲寺(福井県越前市)の住職として十年になりました。妙稲寺は私を僧侶として育ててくれたお寺でございます。この大乗寺は師僧寺であり、私が三十五才で出家得度した、僧侶として生まれたお寺でございます。どちらも、私にとっては大切なお寺でございます。」と述べ、感極まって声を詰まらせた。
福井市の沿岸部に位置する大乗寺は、江戸時代、福井藩松平氏の領内巡視の際の宿所であったため、「三つ葉葵」の御紋の使用を公許された名刹寺院である。