2015年6月1日
孫がプロテスタント系の中学校に入学した。
孫がプロテスタント系の中学校に入学した。入学式ならぬ入学礼拝から新しい生活が始まり、今では聖書を読み賛美歌を歌っている。日曜日には近くの教会に行って出席の印をもらってくるようにもいわれており、出かけていった▼志望校を決める段階で承知していたことであり驚きはしないが、宗門の教育機関ではどうだろうか。筆者が立正大学に学んだ当時、さまざまな仏教行事を知らせる掲示が目についた程度で強要もなく、一般学生の参加もなかった▼逆は難しいのだろう。一神教を信じる人たちに他宗教の行事へ参加を促したら信教の自由云々と大問題になるに違いない。改めて仏教の寛容さに感謝する▼臨済宗の若い僧侶が師父の指導で中高等学校をミッションスクールで学んだそうだ。その後で仏教を学び僧侶になったのだが、彼のバランス感覚にはすばらしいものがある。敵対するのではなく、そこから学び取ろうとする姿勢だ▼もっとも、静岡聖光学院の元校長だった故ピエール・ロバート先生は毎月身延山に参詣していた。その聖光学院で生徒たちに講演を依頼されたことがある。僧侶を講師に呼んでいただいた礼を言うと「この学校を卒業して神父になったのは1人だけで、5人が仏教の僧侶になっている」とのことだった▼なかには本宗の師弟も含まれていた。グローバルな価値観での活躍に期待している。 (寮)