2015年2月1日
本堂を建て替える際、法要だけでなく多目的に使えるものに
本堂を建て替える際、法要だけでなく多目的に使えるものにしたいと考えた。柱のない空間を大きく取り、全て椅子席にしてちよっとした音楽用のホール風にした▼そこにはチェンバロとピアノが常設され、各方面の方から本堂を使いたいという要望が増えている。最近ではクラシックからジャズ、民族音楽など様々なジャンルのコンサート、日本舞踊の発表会などが開催されている▼有り難いのは、檀信徒や近隣の方々にご理解をいただいているのみならず、利用した若者達がインターネット上で寺そのものを紹介してくれることだ。しかし「都会にあって静かな本堂」は良いが、若者達のストレートな表現には戸惑うこともある。「乗りの良い明るいお坊さん」「気さくなお坊さん」▼ちょっと軽すぎないかと不満にもなるが、逆より良い。インターネット上で批判の対象になったら収拾がつかない。寺は、地域社会のためにあるべきだという永年の持論を実践してきて良かった▼今後は、庫裏の空いている部屋を使ってオーケストラの練習をしたいという話や、プロの交響楽団による「音楽葬」などという話題まで出てきている。持ち前
の「乗りの良さ」でなんでもやってみようと思う▼生活の真ん中にあって、地域の歴史をも育んできたそれぞれの寺院。「ここにお寺があって良かった」と近隣の人々に思っていただけるようになりたい。(寮)