オピニオン
2015年1月20日
顧みる教え
檀家の法事の席で「知識と経験は悪知恵を生む」という言葉に出会いました。
筆者は来年還暦を迎えますが、妙に納得させられる響きがありました。
知識を蓄え経験を積むことは大切なことですが、それが本当により善く生きていくため、自分以外の人たちをも幸せにするための智慧となったのかと問われたら、人は何と答えるのでしょうか……。
譬喩品のなかでお釈迦さまは、智慧第一と称されたお弟子の舎利弗尊者に「少しばかり覚えただけで解ったような顔をして、大事なことを忘れ、自分中心にしか物事を見れない者には、この教えを説いてはいけない」とおっしゃっています。
法華経は、自らを顧みる教えです。
すなおに、まじめに、しんけんに、仏さまのお心の込められた「妙法蓮華経一部八巻二十八品6万9千384文字のお説法」を頂きましょう。
南無妙法蓮華経
(北海道西部布教師会長・宇賀神光章)