2014年12月1日
自然災害が増えているように思う。
自然災害が増えているように思う。最近では御嶽山の噴火が記憶に新しいが、その前には広島で土砂災害もおきている。いずれも多くの犠牲者を出した。まずもってご冥福をお祈りしたい▼ところで最近気になっていることがある。それは、新しい災害が起きると以前の報道がされなくなってしまうことだ。かつて京都府北部でバスが水没するほどの水害があった直後、伊豆で土砂災害があり、京都での水害はなかったかのように報道から消えてしまった。自然災害であるにもかかわらず責任問題を追求しようとする態度も疑問だ。人災として捉えようとする考えの裏には大自然をも人間が支配できるという意識が見え隠れする▼ラオスにナムグムという水力発電用の大きなダムとダム湖がある。雨季に大雨が続くとダムの決壊を恐れて放水をするのだが、予告する手段も時間的余裕もない。ダム下流の村は突然の大水害に見舞われることになる。水か引いた直後の村を訪ねた。2㍍ほどの高さまで泥水につかっていた。にもかかわらず犠牲者はいない。「ひよこ1匹死んではいない」と村長が笑った。雨の降り方がいつもと違うことに気づくと、全ての家畜と共に高台に避難するのだそうだ。大自然と共に生きてきた人たちだからできることだ▼京都での水害を殆どの人が忘れていた頃、乳製品の会社が乳児用の粉ミルクを現地に送り届けているという報道があった。以後、その会社の製品を買うことに決めた。(寮)