2014年11月29日
山梨三・仏教文化公開講座・釈尊成道会 ~仏教音楽へのいざない~
【山梨3】南アルプス市久成寺(村上通明住職)で仏教文化公開講座として釈尊成道会が昨年11月29日に行われ、檀信徒ら80人以上が参加した。
「お寺は楽器と音楽の宝庫」と題された法要は村上師を導師に営まれ、普段は使われることのない木魚や五つの金鋺を駆使し、梵音具の音の違いを聴き比べた。また宗定声明のほかに天台声明の「諸天漢語讃」や日蓮聖人の徳を讃える「高祖讃」、そして村上師らが作成した和讃曲「釈尊歌題目」も披露された。読経や声明に音楽家の福澤香さんのシンセサイザー演奏が絡み、唱題に合わせては宗定太鼓と2種類の信者太鼓のリズムが連続して変わるなど、ほかでは聴くことのできない珍しい構成の音楽大法要となった。
法要に続き新田恭慈師(広島県慈光寺住職)が瀬戸内寂聴作の絵本『月のうさぎ』を朗読した。続いて森下晃英師(長崎県一妙寺住職)が法話をし、幸せになるために笑顔になることの大切さ、笑顔になる方法について話した。法話の合間には音楽家で森下師の三女・瑶子さんのサックスと森下師のミニトランペットの親子共演が会場を盛り上げた。最後に「上を向いて歩こう」「ふるさと」が演奏されると会場一体の大合唱となった。
村上住職は「こんな時代だからこそ、お釈迦さまの教えから離れてはいけない。そのためにお寺の本堂で楽しいことをやって笑ったり拍手したりお互いに感謝しあったりしていきたい。今日はそれが実現できてよかった」と述べた。