オピニオン
2014年11月10日
体・心の栄養 お献立
出家以前、料理の道を志していた時、師匠にいつも言われたことがある。献立を作る時には、法則がある。五味、五方、五色、五季、真心。五味とは苦味甘辛酸塩、五方とは生焼煮揚蒸、五色とは白黒青赤黄、五季とは春夏秋冬土用。これらをそれぞれに取り合わせて食する人のために、真心の旨味を加えて、その人の体調にあった献立を作成する。体の栄養はこの料理で頂くことができるが、心の栄養はどこから頂くか。
それこそ仏さまの法則のお献立、南無妙法蓮華経だ。28品の代表をなす素材と6万9千384あるといわれるお経の文字をもって、四季折々に「とうし和合」し、諸々の経方に依って、如き薬草の色香美味、皆悉く具足せる最高の醍醐味である主食のお題目。心一杯頂いて、日々の信仰に精進し、今日も1日、色も香りも、味わいよき、法華経で作ったお献立。両の手あわせて感謝して、頂きます、お題目。ありがとう、お祖師さま。
(愛知三河布教師会長・河合海延)