オピニオン
2014年10月10日
子どもの声は魔を払う
長崎の10月は各地の秋祭り同様「おくんち」で賑わいます。子どもたちの元気な声とお囃子で、街中を豪勢な出し物が練り歩き、大勢の見物客で溢れます。「子どもの声は魔を払う」とはよく言ったもので、神社やお寺のお祭りには稚児さんが出て、先触れをしながら魔を払います。子どもの声が響き渡ると本当にその場が明るく元気になるのです。家のなかもお寺も地域社会も子どもの声が充満すれば良いのですが、昨今のゲーム病や少子化の波は世の中から元気をも奪っていくようです。
拙寺でも何とかして子どもたちをお寺にと、マンガ制作や鬼子母神講の活性化、「お参りさんこんにちは」と題したプレゼント攻勢、コンサートやお祭りのイベントなど、悪戦苦闘を続けていますが、なかなか成果は上らないのが実状です。
素直な子どもの明るい元気な声が宗教のエネルギー源であることは間違いありません。また子どもの声がお寺にこだまする日を夢見ながら…。
(長崎県布教師会長・岩永泰賢)