2014年10月1日
介護保険の被保険者証が届いた。まだ現役のつもりで
介護保険の被保険者証が届いた。まだ現役のつもりでいる身としては複雑な思いだ。とはいえ歳をとるのは悪いことばかりではない。年金はもらえるし、重労働から解放もしてくれる▼最大の恩恵はJRのジパング倶楽部に入会できることだ。現役で活動するには大いに有り難い。先日も山形へ出かけるのに東京から新幹線に乗った。同じ車両に重須本門寺の旭日重貫首も乗っておられた。貫首のお供ができるのも、年齢のおかげだ▼その切符の手配をしているのを見た師父曰く「何だ。おまえもそんな歳か」今年90歳になった師父はジパングで全国の寺院や僧侶の集まりなどに参加している。息子がその年齢になったことに気づかないほど元気だ▼「親子でジパング」このコピー、高齢化時代に使える。尤も、元気なお年寄りは多いが、一人で旅のできる方はそれほど多くないのかもしれない。小さなキャリーバッグに荷物を詰めて颯爽と旅に出る師父を、有り難く思いながらも心配はつきない▼その師父と、いざというときのために葬儀の打ち合わせをした。僧侶だからこそできることだ。その際、師父から「おまえが先だったらどうする」と問われた。諸行無常を心得た僧侶らしい発言に納得する。ここまで来ると年齢順とは限らない。師父の元気な様子では十分にあり得ることだが、それはジパングの恩恵に充分浴してからにしたい。(寮)