2014年9月29日
長崎・大村地区大会
【長崎】日蓮宗長崎県大村地区(渡部智文所長 担当参事和田恵晶)は、去る9月29日、平成26年度大村地区大会を川棚町公会堂に於いて開催し、檀信徒・僧侶、約千名が参加し、盛大に行われた。この大村地区は、日本三大法華の一つ「大村法華」の地である。
大村藩では440年前の天正2年(1574年)、キリシタン宣教師の煽動でキリスト教信者の手により藩内全ての70を越える寺社、仏像、墓石等が焼き討ち及び破却され、全領民がキリスト教に改宗を強いられた。
加えてキリスト教の布教が、植民地政策と表裏一体であることを豊臣秀吉に察知されるに至り、バテレン追放令(宣教師追放令)が出された。その後大村家と深い御縁があった熱心な法華信徒加藤清正公の勧めにより、大村喜前公は法華経に帰依し大村本経寺を創建した。
そこからお題目の輪が段々と広がり「大村法華」と称される大きな日蓮宗の宗団となった。
開会に先立ち、大会委員長である佐古亮景(大村市本経寺住職)が、開会宣言。
第一部では、合川天心(川棚町常在寺住職)が大村法華の歴史・キリシタンとの関係等を講演、世界遺産登録に向けて取組中の当長崎県ではあるが、私利私欲にとらわれない偏らない見方で、正しい歴史観や認識を持つことの重要性を力説した。
第二部では、佐古亮尊(大村市本経寺院首)を御導師に、県内声明師会会員協力のもと、
大村法華開基檀越(大村藩初代藩主)・大村喜(よし)前(あき)公第四百遠忌、大村法華興隆の先師・霊鷲院日審上人第三百五十遠忌、ご報恩法要を盛大かつ荘厳に執り行った。
そして第三部では、県内はもとより、全国で演奏活動を行っている河合由美子氏のマリンバと、萩原珠(たまき)氏のスティールパンの演奏が行われ、参加者全員を心地よい音色で魅了し、散会となった。