オピニオン
2014年4月20日
お・も・て・な・し
昨年、「お・も・て・な・し」が流行語大賞を受賞しました。6年後の東京オリンピック・パラリンピック招致活動で滝川クリステルさんのパフォーマンスが一躍脚光を浴びたことは記憶に新しいところです。私にはこのシーンが「わたしは あなたを 拝みます」と言って合掌をしているように見えました。これは、ご降誕800年に向けての奈良県独自のスローガンなのです。
「おもてなし」とは、他者を思いやること、他者を敬うことが基本です。常不軽菩薩が「深くあなた方を敬います。けっして軽んじません。あなた方は菩薩道を修行して、仏さまになられるからです」と言って修行を続け、やがて仏さまの心を悟られたのです。この菩薩とは、ありし日のお釈迦さまであり、宗祖は菩薩をお手本とされました。ご降誕800年は、東京オリンピックの翌年に当たります。今年は、日本中が合掌による、おもてなしの心を育てる元年としたいものです。
(奈良県布教師会長・岡田法顯)