オピニオン
2014年4月10日
寒修行
私がこの寺の住職になって46年が間、小寒・大寒から立春に向けて、檀信徒とともに唱題行脚し〝寒修行〟を行っています。この地は、豪雪地帯で、溶けた雪が夜には凍てつき滑ることもあります。私も修行参加者も年を重ね、ここ10年ほどは土・日曜祝日に行っています。
うちわ太鼓の音が聞こえ始めると、近所の方々はお仏供米やお供えを用意してお願いに来たり、電話で「○○家やけど何時頃来てくれる」とか「○○家ですがお願いします」と申し込んでこられる方もいます。玄関先で合掌したり、家族揃ってお参りしてくれたり、仏間にはローソクと線香を灯して迎えてくれるところもあります。その家の家内安全、家族皆の身体健全・無病息災を祈り、住んでいる地域の人々が安心安全で暮らせるよう、また何時の世にか、法華経・お題目に良きご縁を結ばれるよう、祈り願いながら〝寒修行〟を行っています。
(滋賀県布教師会会長・福山賢修)