オピニオン
2013年10月1日
父の肩車
「ポルシェ」「ベンツ」「BMW」。車は、色々あるけれど、お金と免許があれば乗れるだろう。
私の好きな車は、お金を持っていてももう二度と乗れない、違う世界が見渡せる、世界にたった一台の、父の肩車。
これは、私が教誨師をさせていただいている、少年院の院生で、幼い頃に両親が離婚し、その淋しさから非行にはしった少年の詩です。
いつの時代も、子供にとって一番の宝は親の愛情です。しかしながら、子供はその愛情に気がつかなかったり、逆にうっとうしく思えてしまうものです。法華経『如来寿量品』には、「我も亦これ父、諸の苦患を救う者なり」と、この娑婆世界の父であるお釈迦さまは、私たち子供に愛情の宝であります『法華経』を与えて頂きました。
私たちは、この教えをしっかり守り広め、安穏な社会づくりをめざして参りましょう。
(名古屋市布教師会長・伊藤 友謙)