オピニオン
2013年6月10日
お題目の継承
昨今、お年寄りと若い方が一緒に墓参なされる姿が少なくなってきているのではないかと思われます。そのようななかで、率先してお寺の役員を務めていただいた方が、毎月のお命日に幼稚園くらいの男の子のお孫さんの手を引き、境内までの長い急坂を一歩一歩と足を踏みしめながらご本堂に到着。堂内に上がり、ご本尊さまにお線香とともに小さな手を合わせて唱題を上げ、墓所にお参り。再びお爺さんに手を引かれ、楽しそうに帰路に就かれました。
核家族といわれておりますなかで、朝夕に家族皆でお題目を唱え伝えていくことが一番大切なことではないかと思います。
お釈迦さまは「人々が、仏の教えを信じ従うことによって、素直で柔和な気持ちが生まれてくる」と仰っています。お爺さんとともにお参りされてれいたお孫さんが、真っ直ぐに成長されることを楽しみに、後ろ姿をお見送りさせて頂きました。
茨城県布教師会長 磯野 善恵