日蓮宗新聞
2013年4月1日号
池上本門寺
東京都大田区大本山池上本門寺(酒井日慈貫首)で3月11日に東日本大震災三回忌法要が営まれ、檀信徒や一般の約150人が参列した。法要ではまず、同区照栄院(石川龍彦住職)の和讃講による和讃が奉唱された。自我偈が唱えられる中、参列者は、犠牲者のみならずいまだ行方不明の人々へ追悼の焼香を手向け、堂内外にお題目を響きわたらせた。最後には酒井貫首が犠牲者へ回向を行った。
参拝者の中には、東日本大震災で被災し、自宅が半壊したという女性の姿も。女性は法要の間、涙が止まらなかったと話したが、「南無妙法蓮華経を聞いて、生きる力が湧いてきた」と語った。また初めて同寺に訪れたときに、三回忌法要が行われることを知り、この法要に参列したという。女性は「目に見えないものが導いてくれた」と話した。