オピニオン
2013年2月1日
如是我聞
お経の最初は「如是我聞」と始まります。
「かくの如くわれ聞けり」と読みます。
お釈迦さまが説かれた教えは、多聞第一の阿難尊者から次の時代、また次の時代のお弟子さまへと伝えられてきましたから、私はこのように聞きましたという意味の「如是我聞」から始まります。
お弟子さまたちは、そのお言葉を、その一文字一文字を、生きておられるお釈迦さまそのものと、次の時代へ必死に残し伝えてきて下さいました。
ですから、日蓮聖人は「一一の文字は、皆、生身の釈迦牟尼仏なり」と尊ばれるのです。
私たちは、お釈迦さまの生きておられた時代のお弟子さまたちと同じように、お釈迦さまから、直接「如是我聞」していることになるのですね。
もうお解りですね。法華経を読み唱えている私たち自身が、「如是我聞」の「我」なのです。
「われも致し、ひとをも教化そうらえ」と宗祖が言われたように、法華経の絆を広げましょう。
東京都東部布教師会長 小山内功静