日蓮宗新聞

2012年11月10日号

大本山中山法華経寺で平成24年度加行所始まる

日蓮宗に伝わる祈祷法の伝授を受けるため、平成24年度日蓮宗加行所(太田順道伝師)が11月1日、千葉県市川市大本山中山法華経寺(新井日湛貫首=加行所伝主)に開設され、145師の加行僧が入行した。
清浄衣に身を包み、剃髪姿で入行の時を待つ行僧。水行と読経三昧の想像を絶する寒壱百日間に初めて挑む初行僧の緊張の面持ちと鋭い眼差しから、ひしひしと覚悟のほどが伝わってくる。入行会ではそれを物語るような迫力ある読経が堂内に響き渡った。
報恩読誦会、奥之院への参拝の後、いよいよ娑婆と修行場を隔てる扉“瑞門”へ。周辺は行僧を見送る家族や檀信徒で溢れていた。声援に気付き瞳と合掌で応える姿や、「パパがんばれ-!」と声をかける我が子を見付け、涙を押さえるように瑞門をくぐる姿。145師がさまざまな思いを胸に来年2月10日までの寒壱百日の苦修錬行に励む。
◇   ◇
今年度の行僧の中には、東日本大震災で発生した津波で堂宇をすべて流された宮城県七ヶ浜町立正結社教導の加藤錬栄師、被災しながらも救援支援の拠点となった同県石巻市法音寺の谷川海明師、今も福島第一原発事故の影響で避難を余儀なくされている福島県双葉町妙勝寺の瀬戸隆寿師の姿が。3師とも檀信徒の見送りを断っての入行だった。
加藤師は昭和63年の再行入行以来、25年ぶりに入行となり、「1万8千人が亡くなった震災から1年半以上が経ち、鎮魂供養を第一に考えた。また長年布教してきた堂宇は流され、被災地も未だに復興の兆しは見えない。しかし、報恩感謝の気持ちを忘れず、自分の震災に対しての気持ちに区切りをつけ、次に向かっていきたい」と決意した。
また初行で入行した瀬戸師は「自らの修行をしながら、原発事故で避難されている方々の幸せを願いながら行を積みたい」と述べた。同じく初行の谷川師は「震災前と後では見送る檀信徒の思いも違っていることを感じる。支えてくださる方たちが待っていると考えると心強い。精一杯慰霊と復興のお経を唱えたい」と語った。

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