2011年11月10日号
声明師養成講習所 函館市常住寺で開催
平成23年度声明師養成講習所が9月28日から10月4日まで、函館市常住寺(鈴木曦寛住職)で開催され、僧侶46人が研鑽を積んだ。
同講習所は宗定法要式や声明の普及徹底を目指す声明師を育成するためのもので、今回は声明導師の早水日秀師を主任講師に、6人の講師が指導にあたった。
28日の開講式で、早水主任講師は受講者に対し、「“この講習所に入所することができた。これから研鑽を積むんだ”という今の気持ちをずっと持続していただきたい」と要望。講習が始まると、この言葉を受けた受講者たちは声明の唱え方や一糸乱れぬ所作に細心の注意を払いながら、緊張の時間を過ごした。
最終日には早水主任講師を導師に、模範法要として「東日本大震災殉難諸霊並びに津軽海峡海難諸霊位」の追悼法要が営まれた。参列した80人の檀信徒は、磨きぬかれた声明と厳かな所作に追悼の敬虔なる思いを募らせ、合掌しながらお題目を唱えた。
閉講式の挨拶では土屋大乗北海道南部宗務所長が「僧侶の振る舞いの基本である今回学んだ法式声明を忘れないでください」と述べ、木村圓雅全国声明師会連合会会長が「法式声明は日蓮宗僧侶の根幹であり、背骨です。さらに精進を重ねてください」と語った。