日蓮宗新聞

2011年4月20日号

宗門、全力あげ復興支援 地域ごと態勢づくり

日蓮宗災害対策本部 岩手・宮城両県を現地視察

日蓮宗災害対策本部(渡邊照敏本部長=宗務総長)では、災害対策本部副本部長の駒野教源総務局長らが4月5日から7日まで、岩手・宮城両県の現地視察を実施。両宗務所を訪れ、災害対策支部長(=宗務所長)と今後の支援態勢について話し合った。
宮城県の支援活動の拠点として仙台市本山孝勝寺(谷川日清貫首)内に災害対策支部を設けたことと、岩手県においてはすでに被災地の支援活動を実施している遠野市智恩寺(西山昌秀住職)を支援活動の拠点とすることを確認。また被災した檀徒の支援などについて協議した。
 さらに翌日には各管区において被害の大きかった寺院や避難所となっている寺院などを慰問した。駒野副本部長は視察を終え、「被災者や宗務所が必要としていることは、物資をただ届けるのではなく、その地域ごとの現状に応じた支援態勢を整えること。また宗門としては犠牲になられた方々の供養を行っていきたい」と述べた。

全国教区長会議開
これに先立つ4日には、全国教区長会議が東京都大田区の宗務院で開かれ、宗門が全力をあげて被災地の復興支援にあたることを確認した。

宗務院が再び募金活動
大震災から1ヵ月経った4月11日、宗務院では東京都大田区のJR蒲田駅前で2回目となる義援金募金活動を行い、渡邊照敏宗務総長をはじめ宗務役職員と東京都南部青年会(池田真一会長)合わせて約40人が街ゆく人に協力を呼びかけた。集められた募金は日本赤十字社を通じて被災地に送られる。

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2011年4月10日号

今、私たちができることを

「被災者の一助になれば」

日蓮宗宗務院は「いのりの日」にあたる3月28日、東京都大田区のJR蒲田駅前で東日本大震災の義援金募金活動を行い、渡邊照敏宗務総長をはじめ宗務役職員約30人、東京都南部日蓮宗青年会(田村完浩会長)の僧侶7人が参加した。「今、私たちができることを」と渡邊宗務総長が先頭となり募金を呼びかけ、通勤や家族連れの大勢の人より協力があった。
渡邊宗務総長は「早く被災地を訪れ、被災者のお力になりたいが、今は街頭に立ち少しでも被災者のための一助となれば」と語り、募金者に感謝の言葉をかけていた。
参加した青年会の僧侶は「一つひとつの善意が大きな力となって、一刻も早く被災者の心が安まり、被災地が復興に向かうことを祈っています」と述べた。
今回の街頭募金で集められた総額550,810円は日本赤十字社を通じて被災地に送られる。

総本山身延山久遠寺-全山あげて支援活動へ
総本山身延山久遠寺(内野日総法主)では東日本大震災の被災者への長期的な支援活動を行うため「東日本大震災支援本部」(本部長=井上瑞雄久遠寺総務)を3月31日に設置

。また身延山福祉会(理事長=井上総務)の特別養護老人ホームみのぶ荘等の各施設や、身延山の信徒研修道場など、県の要請に即座に対応できるよう被災者・避難者の受け入れ体制を整えるなど、全山をあげて支援活動を展開している。
その他、日本赤十字社に義援金を1,000万円寄付したほか、内野日総法主猊下の1,000万円はじめ山内関係者の義援金を合わせた1,300万円が宗務院に寄託された。
また朝勤では震災翌日から、被災地早期復興祈願や犠牲者追善菩提の回向を捧げ、震災の初七日となる17日には奥野本洋法務部長を導師に「東日本大震災犠牲者追悼法要」を営んだ。地震発生時刻の午後2時46分には時の鐘を合図に黙祷が捧げられた。
27日には義援金勧募唱題行脚を吉村明悦布教部長を隊長に行い、浄財約104万円を集め全額を山日YBS厚生文化事業団に寄託。さらに28日には仮設住宅に使用するための杭丸太など身延山内の檜間伐材約350本を南部町森林組合に提供した。
また4月4日に

は吉村布教部長ら4人が被災地に入り、被害が大きかった各管区宗務所を訪れた。義援金が手渡され、被災状況の確認とその後の支援などが話しあわれた。
身延山では募金箱を設置するなど参拝者にも支援活動の協力を呼びかけている。

日蓮宗で初七日忌の法要 宗教を超えて追悼

東日本大震災により亡くなられた方々を、宗教を超えて追悼し、被災地の復興を祈ろうと「祈りと追悼 被災者とともに~生を祈り、死を悼む~」が呼びかけられ、地震発生から7日目にあたる3月17日、宗教、宗派を問わず全国各地の寺院・神社・キリスト教会などで祈りと追悼が捧げられた。
日蓮宗では山梨・総本山身延山久遠寺(内野日総法主)、東京・大本山池上本門寺(酒井日慈貫首)、本山瑞輪寺(井上日修貫首)などで初七日忌の法要が営まれた。
池上本門寺では午後2時半から法要を厳修。地震発生時刻の午後2時46分に合わせ梵鐘をならし、導師の酒井貫首をはじめ、池上山内寺院、東京南部管内寺院の僧侶や、この日同寺を訪れていた参詣者らが一体となって、犠牲となった方々を悼み、被災された方々の心の安寧を祈った。
また、毎週木曜日午後2時半から、大堂で、7日ごとの法要が営まれている。
この他、池上本門寺では、甚大な被害が及んだ東北4県(青森・岩手・宮城・福島)宗務所に計1,100万円、日蓮宗に義援金500万円を送った。

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2011年4月1日号

東日本大震災 被災地で懸命な救援活動

内野日総管長猊下、全宗徒にみけてお見舞いのお言葉
「仏祖三宝の御加護を頂き被災者と手を携え復興を」

想像を絶する惨状をもたらした東日本大震災から3週間。渡邊照敏宗務総長を本部長とする災害対策本部では、被害に関する情報の収集が進み、未曾有の被害が明らかとなった。
内野日総日蓮宗管長猊下は、全国の寺院・教会・結社、檀信徒に対しお見舞いの言葉を発せられ、日蓮宗は被災地支援として日本赤十字社に1000万円を寄託した。
損壊を免れ避難所となっている複数の寺院には多くの住民が身を寄せ、寺族らによる炊き出しなど献身的な支援が続けられており、有志僧侶による現地での救援活動も行われている。

災害対策本部の発表によると、被害の大きかった福島・宮城・岩手3県の僧侶・寺族は全員の無事が確認されたが、福島県双葉郡妙栄寺住職の武田妙貞師(94)が避難生活で病状が悪化し、3月17日に病院で遷化している。
 建物の被害については、流失・焼失などによる全壊が、栃木県塩谷郡妙顕寺(芝沼顕修住職)、宮城県岩沼市観音教会(今泉寛龍担任)、宮城郡七ヶ浜町立正結社(加藤錬栄教導)、岩手県陸前高田市妙恩寺(風間文静代務住職)、上閉伊郡大槌町蓮乗寺(木藤養顕住職)の5ヵ寺。半壊は福島県双葉郡妙勝寺(瀬戸年雄住職)、同郡妙栄寺、宮城県大崎市妙勝寺(佐藤徳明住職)の3ヵ寺。また壁に亀裂が入ったり、瓦が落下、墓石、灯籠が倒壊する被害は広範囲に及んでいると報告されている。
内野日総管長猊下は全宗徒に向け「今般の東北地方太平洋沖地震は未曾有とも言うべき大災害となり、極めて広範な地域で言語に絶する惨状を呈しております。本宗寺院・教会・結社及び檀信徒に於かれましても、数多の尊い生命が失われ多くの堂宇・家屋が罹災し、幾多の教師・檀信徒が被災されましたこと、誠に哀惜の念に堪えません。謹んでお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、被災されました皆様に対しまして衷心よりお見舞いを申し上げます。復興への前途は難多きことと推察されますが、仏祖三宝の御加護を頂き、宗門緇素(僧侶・檀信徒)は異体同心を以て被災者の方々と手を携え、立正安国の御精神を体して安穏な社会を再生し、仏国土顕現を目指します」と、お見舞いのお言葉を発信され、全国の寺院・教会・結社に届けられた。
日蓮宗は日本赤十字社の東北関東大震災義援金に1000万円の支援を行うことを決定し、3月17日に寄託。また3月23日、東北三管区災害支部(福島・宮城・岩手)に被災管区お見舞金と、同支部運営事務費の一部を送金した。また、3月12日大規模災害に指定された四管区(千葉東部、群馬、茨城、栃木)についてもお見舞金を送金する予定。今後は、被災地住民、本宗寺院・教会・結社、僧侶、寺族、檀信徒の状況に応じて、追加支援を実施していきたいとしている。
また「いのりの日」の3月28日、災害救援基金勧募の一環として、東京都大田区のJR蒲田駅で街頭募金を実施することを決めた。渡邊宗務総長自らが募金箱を手に善意を呼びかける予定。

災害対策支部となっている全国の各宗務所でも支援の輪が広がっている。
京都一部宗務所(藤井照源所長)は3月16日、義援金募金活動を実施。僧侶檀信徒約20人が京都市内の繁華街である四条大橋の辻に立ち、道行く人々に支援を呼びかけた。藤井所長は「少しでも被災された方々への力になれば」と語る。
東京都東部宗務所(鈴木良敬所長)では4月2日に予定していた管内の「いのりんぴっく」を中止。被災地への義援金募金活動を上野駅前、東京スカイツリー周辺など各所で行うとしている。
(3月25日現在)

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