日蓮宗新聞

2010年11月20日号

高明寺参拝と御巣鷹に慰霊登山

日蓮宗人権推進委員会(前田幸廣委員長)は10月28日から1泊2日で現地研修を行い、差別戒名墓石の供養を行っている長野県佐久穂町の高明寺(坂手善正住職)を参拝。また、昭和60年に日航機が墜落した群馬県上野村の御巣鷹山に登り犠牲者にお題目を捧げた。

人権推進委員会は、教育、布教、制度について研究を行い行学布教の発展に資するために日蓮宗が設置する13の委員会の一つ。委員は、識見を有する僧侶から宗務総長が任命・委嘱を行い、人権推進に関する調査研究を行う。
現在は前田委員長、石田良正副委員長をはじめ専門員2人、委員6人の計10人で構成されており、信行道場・学寮など宗門教育機関での講義、各地での講演活動、人権シリーズの作成、日蓮宗新聞への執筆など多岐にわたる活動を通し、差別の撤廃、人権意識の啓発に努めている。
3回目となった今年の現地研修は、委員会8人、宗務院教務部の塩崎望巳部長、職員2人が参加して行われた。
28日、はじめに高明寺墓地にある差別戒名墓石供養塔を訪れ、供養にあたっている坂手住職から話を聞いた。
差別戒名とは、被差別部落の人に対し非人間的扱いの字句を使ってつけたものや、その人たちの職業や蔑称を織り込み身分がわかるように付けられたもの。この供養塔は、高明寺に確認された差別墓石を供養するため平成8年に境内地に立てられ、その後、現在地に移された。差別墓石の檀家はいずれも、近年になって他宗派からの転宗であることが判明しており、供養塔には現在13人が日蓮宗の戒名を授けられ静かに眠っている。一行は供養塔前に香を手向け読経した。
その後、差別墓石が確認された共同墓地、そして高明寺を参拝。宿泊先では委員会を開催し、終了後には翌日御巣鷹山に捧げる千羽鶴を全員で作製した。
台風14号が接近し荒天が予想されていた翌29日はおだやかな秋晴れとなった。一行は520名が犠牲となった御巣鷹山へ。勾配の厳しい登山道を踏みしめて進むと、左右の急斜面には犠牲者の数え切れない墓標が並び、一行はその一つひとつの前で足を止め手を合わせていた。
1時間半をかけて機首の追突地点に立つ「昇魂之碑」に到着。委員と宗務院の職員が祈りを込めた千羽鶴を手向け、塩崎部長を導師に慰霊法要を行った。
切っても切り離すことのできない命と人権。委員は犠牲となった一人ひとりの命を目の当たりにし、さらなる人権推進に向け取り組む意を新たにした。

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