日蓮宗新聞

2010年5月1日号

平成22年度 全国宗務所長会議開く   「立正安国・お題目結縁運動」第一期最後の年

平成22年度の全国宗務所長会議が4月20日から22日まで、東京都大田区の日蓮宗宗務院で開催され、全国74管区の地方宗務を統括する宗務所長(代理出席含む)が出席し、所管や関係機構の現況報告や宗務事務に関する質疑などが行われた。また今年は「立正安国・お題目結縁運動」第1期4年間の最後の年。これまでに行われた宗門運動関連の活動や行事、今後の方針などについて報告がなされた。

酒井日慈管長猊下ご臨場のもと開会式が催され、管区内全寺院が日蓮宗新聞を購読する13管区に表彰が行われた。
会議では座長に山梨県一部の望月本映師(山静教区長)が選出された。渡邊照敏宗務総長が挨拶に立ち、5月12日に本山佛現寺で厳修される伊豆法難750年の宗門法要への協力を呼びかけた。宗門運動については仏国土たる「安穏な社会」の実現を目指すとし、伝道部に専任の本部事務局設置を検討すること、社会への取り組みとして核兵器の廃絶を訴えること、過疎地域寺院の活性化を積極的に推進すること、人口過密地域などに国内開教師を派遣して教線拡張のための恒常的事業とすることなどを説明。最後に日蓮宗檀信徒の自民党国会議員を中心に組織される法華一乗会について、今夏予定される参議院選挙に全国区比例代表で臨む佐藤ゆかり氏を宗門あげて応援すること、その後援会長として静岡県感應寺住職・伊藤通明師が就任したことを報告した。
続いて各部・関係法人他の現況報告。伝道部、教務部、総務部、宗務総長室、総合相談所、現代宗教研究所、日蓮宗新聞社、祖廟輪番本部がそれぞれ活動を報告した。
全国檀信徒協議会の江守幹男会長は、昨年度の『立正安国論』奏進750年に際し、宗門運動推進に積極的に取り組むことができたことを報告。今後もスローガンである『いのちに合掌』のもと、檀信徒一人ひとりが宗門運動の担い手としての自覚に立ち、さらなる運動推進を図ることを述べた。また事務局を置く京浜教区の活性化に向け、各管区との連携をとり全国・各管区檀信徒協議会の基盤づくりに励むことを誓った。
宗務事務に関する質疑では、平成33年に迎える日蓮聖人ご生誕800年を視野に入れた僧侶育成や宗門運動のあり方などについて、活発な質疑応答がなされた。
最終日は会議前に総本山身延山久遠寺の井上瑞雄総務が祖山総登詣運動によって昨年の参詣者が一昨年に比べ大幅に増加したことに対し謝辞を述べた。続いて静岡県東部の星野是高所長が日蓮聖人伊豆法難750年宗門法要について説明し、参加を呼びかけた。
その後、宗務所長が支部長となっている「立正安国・お題目結縁運動」管区支部長会議が開催された。
最初に本部長である渡邊総長が挨拶、関谷泰教副本部長が運動の現況報告を行った。
次に各管区の「いのちに合掌」「心といのちの相談所」「祖山総登詣」「青少年教化」「『立正安国論』奏進750年記念行事」「いのりんぴっく」「但行礼拝」などの活動報告・紹介が行われた。質疑応答では「宗門運動で最優先すべきことは何か」との問いに対し「“合掌礼”の徹底を」と呼びかけていた。
◇   ◇
1日目の夜、品川区内のホテルで渡邊宗務総長主催の招宴が催された。佐藤ゆかり氏の後援会会長となった伊藤通明師が登壇し、宗門全体での後押しを要請。続いて佐藤氏が挨拶に立ち、日蓮宗との「ご縁」を力説し、「いのちを大切にする安寧な社会づくりに取り組みます」と決意を述べた。

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