日蓮宗新聞

2009年12月20日号

「日蓮と法華の名宝」展 大盛況のうちに閉幕

京都国立博物館で開かれていた特別展覧会「日蓮と法華の名宝」が11月23日に閉幕を迎えた。総拝観者数は88187人。連日約2000人でにぎわい、特に最終日にかかる3連休には10000人が来場。予想を上回る大盛況となった。
23日の閉館後、法華経にまつわる宝物が一堂に会した1ヵ月を締めくくる閉会式が行われた。展示中央室に遷座された院興作・日蓮聖人坐像(京都市本山妙覺寺蔵)を前に、日蓮聖人門下連合会常任理事、同博物館佐々木丞平館長、来賓の新井日湛師(千葉県大本山中山法華経寺貫首)ら約20人が参集。日蓮聖人門下連合会理事長の小松浄慎日蓮宗宗務総長を導師に、開会式が行われた。
小松理事長は、門外不出の国宝『立正安国論』を奉展した新井貫首、また京都16本山をはじめ快く寺宝の出展に協力した寺院に深い謝意を表し「日蓮聖人につながる大きなご縁をいただきました。無事にこの時を迎えられたことに厚く感謝申し上げます」と挨拶した。
新井貫首は奉展に際しての周囲の尽力に御礼の言葉を述べ、最後に佐々木館長が「多くの方に日蓮聖人の真髄に触れていただいたことは、携わった者としてうれしい限りです。宝物を事故なく完全な形でお届けするよう気を引き締めます」と語った。
中山法華経寺には国宝『立正安国論』が無事帰り、11月30日、『立正安国論』納所之儀が営まれた。
また、「日蓮と法華の名宝」展にあわせ、京都市本山本法寺(大塚日行貫首)で開催されていたハーバード大学燕京図書館所蔵ペツォールドコレクション特別展示も、連日団体参拝などでたくさんの拝観者が訪れ、11月22日に閉幕。同図書館にコレクションとして保存されている日蓮宗関係の宝物の中から一時的に日本に里帰りを果たした5点は、ふたたび燕京図書館へと旅立った。

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宗門先師追悼法要

昨年10月1日から今年の9月30日までに遷化した日蓮宗僧侶は131師。その増円妙道を祈念し、「第39回宗門先師追悼法要」が11月27、東京・大田区の大本山池上本門寺(酒井日慈貫首=日蓮宗管長)の本殿で厳かに営まれ、全国から遺族138人を含む184人が参列した。
法要では酒井管長が導師を、遠藤文祥宗会議長と井出存祐審査会長が副導師を務め、宗務役員と所長代表が参席した。
式中、小松浄慎宗務総長が追悼文を読み上げた。その中で、遷化した先師上人たちが僧侶として立派に檀信徒を導き、社会を浄化して人々の規範となったことを述べ、先師上人の増円妙道を祈念。そしてご遺文『報恩抄』の一節「花は根にかへり、真味は土にとどまる云々」を引用し、咲いた花は元の根にかえり、果実の真味(真実の味)が土にとどまるように、法華経に身命を捧げてきたその功徳は、遷化上人の御身に集まるであろう、と述べた。

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2009年12月10日号

大本山中山法華経寺 聖教殿の「お風入れ」

「観心本尊抄」展観で注目

 千葉県市川市の大本山中山法華経寺(新井日湛貫首)聖教殿の「お風入れ」が文化の日の11月3日に開催された。この日は快晴に恵まれ、200人を超える人々が聖教殿に恪護されている日蓮聖人のご真蹟など、日蓮宗の至宝を拝観した。
聖教殿の扉を開く鍵は、聖教護持財団(高宮正理事長=法華会理事長が兼任)を構成する法華経寺、日蓮宗宗務院、法華会がの三者が保管している。年に一度の「お風入れ」の時にだけお互い鍵を持ち寄り、収められている聖教の確認と虫干し、一般公開が行われる。
聖教殿の開扉には、湿度が65%以下という条件があり、それ以上だと中止となる。今回の前日はあいにくの雨で湿度は70%を超えていたが、一夜あけると雲一つない秋晴れが広がり、湿度も30%を割るまでに回復。加行所入行僧の読経が境内に響きわたる中、「お風入れ」の法要と拝観の儀が厳かに行われた。
今年は国宝『立正安国論』が京都の「日蓮と法華の名宝」展に出品中であったため、聖教殿の正面には国宝・宗宝の『観心本尊抄』が奉安され注目を浴びた。この書は、日蓮聖人が佐渡で「当身の大事」として執筆された〝究極の書〟として知られている。その他にも重要文化財『忘持経事』『道場神守護事』など21点が展覧された。普段拝読している「御妙判」のご真蹟を目の当たりにし、拝観者は深く感激しているようすだった。
この日は海外から、アメリカでの日本仏教史研究の第一人者、ジャクリーン・ストーン氏(米プリンストン大学宗教学部教授)と、法華経をフランス語訳したジャン・ノエル・ロベール氏(フランス高等研究院教授・国際仏教学大学院大学客員教授)が招待された。
ストーン氏は「生きている間にご真蹟の『観心本尊抄』を拝見できて感激している。釈尊の因行果徳がお題目に込められているように、釈尊の功徳があの一冊には込められている」と、流暢な日本語で話していた。ロベール氏は「昔、フランスに『観心本尊抄』のレプリカを寄贈していただいたことがある。今日は本物に接して、改めて本国にその重要性を紹介しなければという使命感がわいてきた」と興奮気味に語っていた。

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