日蓮宗新聞

2009年9月10日号

本山本遠寺貫首に近貫龍師

「不惜身命の経意を体し精進」

山梨県身延町にある本山本遠寺の貫首に近貫龍師(同町妙泉寺前住職)の就任が決まり、8月5日、日蓮宗宗務院で辞令交付式が行われた。
本遠寺は、慶長13年(1608)に身延山久遠寺を隠退した心性院日遠上人が、徳川家康の側室である養珠院お万の方の帰依を受けて創建した由緒寺院で、「お万さまの寺」と呼ばれ信仰を集めている。
小松浄慎宗務総長から「祖山の繁栄と同様に本山の護持丹誠にもご尽力をお願いします」と辞令が伝達されると、近新貫首は「本遠寺は豊田貫修貫首をはじめ各関係者の努力によって立派に修復をしていただきました。私はその中身を一層充実させてまいる所存です。不惜身命の経意を体し精進いたします」と力強く抱負を語った。
近新貫首は昭和14年生まれの69歳。昭和40年妙泉寺の住職に就任し、北海道芦別市にも法龍結社を構えるなど未信徒の教化に特に力を注いできた。

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第2回日蓮宗スカウトキャンボリー

ひろめよう!いのちに合掌

ボーイスカウト運動に共感して支援・実践する宗内の集まり“日蓮宗スカウト連絡協議会(石井隆康会長)”は、日蓮宗宗務院と共催で「第2回日蓮宗スカウトキャンポリー」を8月20日から23日まで山梨県山中野営場で開催した。今回のテーマは「ひろめよう! いのちに合掌」。スカウト連絡協議会関係団、宗門関係者など個人参加を含めてのべ12個団、315人が参加した。
ボーイスカウトはイギリスの退役軍人、ベーデン・パウエル卿が健全な青少年の育成と教育を目的として創設した運動で、その特色は「明確な信仰をもつこと」にある。宗教宗派の別を問わず信仰心を重視しているので、青少年教化にきわめて有効な手段といえる。
開会式ではスカウトサイン(誓いの言葉)の後、石井会長が「皆さんにとってかけがえのない、いい思い出となるよう素晴らしい大会にしたい」と挨拶。次に川名義顕宗務院伝道局長が挨拶の中で日蓮宗のスローガン「いのちに合掌」について説明し、「私たちはいろいろな動物・植物のいのちをいただいて生きています。手を合わせて“いただきます”というのはいのちに感謝するということです」と述べた。
その後、「歓迎の営火(キャンプファイアー)」が行われた。歌を歌い、各団特色のある自己紹介をして交流を深めた。子どもたちは、同様の活動をしている「仲間」との出会いに緊張がほぐれたようだった。
2日目。全体朝礼の後、バスに分乗して総本山身延山久遠寺(内野日総法主)へ。吉村明悦久遠寺布教部長を導師に、身延山総登詣法要が行われた。子どもたちは正座の痛みに耐えながらも、大きな声でお経とお題目を唱えていた。
式中、川名局長が日蓮聖人のご生涯を語り、身延山に登詣する意義を説いた。そして吉村布教部長がスカウト代表者に「身延山登詣之証」を授与し、法話で「みなさん一人ひとりに両親がいます。その両親にも両親がいて、十代さかのぼれば1024人、二十代前には100万人を超す父母がいることがわかります。その中の一人でも欠けていたら自分は生まれてこないのです。だからこそいのちが尊いのです」と語った。
祖師堂で流れ開帳の後、山中野営場に戻り、夜は部門別に交流プログラムが行われた。
3日目。午前中は「山中の森フィールドポイントラリー」が行われ、各団が登り棒や綱渡りなどの競技で得点を競った。午後からは全体での「尾っぽ取りゲーム」。これは、尻尾にみたてた紙テープを取られないように、会場内にいくつか設けられた陣地を争奪するゲーム。子どもたちは2チームに分かれて大はしゃぎで走りまわった。同じ目標に向かって、団を超えた一体感が芽生えていた。
友情パーティーでは各団から持ち寄った料理を囲んだ。富士宮焼きそばや熱々のおでん、揚げたてのチュロスなどに舌鼓を打ちながら、ポイントラリーと尾っぽ取りゲームの表彰式が行われた。そして「名残の営火」。新しい仲間との楽しかった思い出をいとおしむように、ゆっくりと時が流れた。
最終日の閉会式では「日蓮宗スカウト宣言」が発表され、各スカウトの代表者が「わたしたちは今回の日蓮宗スカウトキャンポリーに参加して仏と国に誠をつくし、自然の大きさや命の大切さを学びました。これは、日頃からお父さんやお母さん、ご先祖さまに感謝の心をもつことだと思います。これからも日蓮さまの大きな恵みで生かされていることを心から喜び、社会のために生きていくことをお誓いします」と読み上げた。

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総本山身延山久遠寺で最上稲荷教所属の認証式

伏見、豊川と並ぶ日本三大稲荷の一つとして多くの人に親しまれている最上稲荷教(岡山県=稲荷泰瑛管長)が日蓮宗に所属したことを受け、酒井日慈日蓮宗管長猊下を大導師に最上稲荷教所属認証式が9月11日、山梨県・身延町の総本山身延山久遠寺(内野日総法主)で行われた。これには僧侶48人と寺院・教会の総代10人が参列。厳粛な式のなか稲荷泰瑛師らに認証書が手渡され、参列者は異体同心で祖願達成を誓い合った。
午後2時、身延山棲神閣祖師堂に法要の導師を務める管長猊下が入堂。厳かに最上稲荷教所属認証式が奉行された。管長猊下はご宝前に『立正安国論』奏進750年の佳節に最上稲荷教が日蓮宗に帰属することを奉告。「立正安国・お題目結縁運動」に異体同心で邁進することを誓った。
その後、小松浄慎日蓮宗宗務総長が参列した48人の僧侶一人ひとりに認証書を親授した。記念品の授与では僧侶代表・服部妙幹師(愛知県・立徳寺住職)と檀信徒代表の2人が指名を受け、小松総長からそれぞれに手渡された。
次いで管長猊下による訓諭が行われた。「故郷を同じくする者と心を合わせていけると思うと胸が熱くなります」という言葉で始まり、古くして新しい同胞に対する敬愛の念を込めた訓諭が送られた。
その後、小松宗務総長が挨拶。井上瑞雄身延山久遠寺総務、武藤義親法人審議会副委員長、富山慈峰褒賞審議会委員長、藤田裕正岡山県宗務所長の5師が、それぞれの立場から祝辞を述べた。
最後に最上稲荷教側を代表して稲荷泰瑛師が謝辞に立った。稲荷師は関係各位のここに至るまでの尽力に感謝の意を表し、祖山を詣でて感じた清々しい胸の内を吐露。立正安国の顕現に異体同心で邁進することを誓った。
認証式に先立ちこの日は、宗制・宗費などに関する講習会、総代の講習会、御廟所への唱題行進、藤岡瑛邦総務部長を導師とした祖廟報告式が挙行された。

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新年のご挨拶。

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