2009年7月10日号
インド日月山法輪寺 勧募支援呼びかけ
お釈迦さまが初めて法を説かれた初転法輪の地、インド・サルナートに建つ日月山法輪寺(佐々木妙定主任)。故・佐々木鳳定上人によって艱難辛苦の末に開山された法輪寺で、仏舎利塔建立工事が費用不足のために滞る事態に陥っている。建設委員会では広く勧募支援を呼びかけ、事業の完遂を目指している。
佐々木鳳定・妙定両師がインドに渡ったのは昭和42年。「インドで誕生した仏教が中国・日本に渡り、やがて末法には仏教がインドに帰って広まる」という日蓮聖人のお言葉に感動し、インドにお題目の道場を建立しようと発願。日本・インドの各地を足で歩き浄財募金を行った。両師の苦労を知った東京・池上の本山大坊本行寺の松本日善貫首(当時)が建設委員長となって平成4年11月に本堂と庫裡が完成。平成9年にはアジアで初の日蓮宗寺院として承認された。
中断している第2期工事は、土地を拡張し教育・医療・宿泊施設を併設した仏舎利塔を建立するもの。平成15年に遷化した鳳定師の思いを受け、本山本行寺の伊澤日祐前貫首を中心に第2期工事建設委員会が結成された。しかし、施工三分の一のところで世界的大不況の影響を受け工事費の不足が発生。施工をインドの業者に振り替えるなどの方策を尽くしたが、総工費1億円のうち約4千万円の不足でやむなく工事を中断した。
「お祖師さまの誓願を胸に自分の命を捧げてこの浄業を完成し、宗門の布教道場として法輪寺を盛り上げたい」と、インド開教への決意を一層強く心に誓う佐々木主任。第2期工事建設委員会では「法輪寺はお釈迦さま初転法輪の聖地として日蓮宗の貴重な布教の拠点であり、青年僧侶の修行の場としても大いに活用していただきたい」と協力を呼びかけている。