日蓮宗新聞

2008年9月20日号

蓮田結社が「白蓮寺」に

埼玉県蓮田市の蓮田結社(佐々木康文教導)が9月1日、「白蓮寺」として宗門に承認され、新たなスタートを切った。
蓮田結社は平成14年、佐々木師の師僧・佐々木妙修法尼が住職を務める妙行寺(さいたま市中央区)の飛び地境内として、蓮田市に布教所が設立されたことにはじまる。佐々木師はここで布教活動を展開。同18年には信者が50人を超えたため「蓮田結社」となり、佐々木師も教導に任命された。
その後、佐々木師の精力的な活動は地域住民の知るところとなり、檀信徒数は増加。これに伴い寺院設立の声が高まった。また礼拝施設・墓地・駐車場・客殿・庫裡など伽藍も整備され、満を持してこのたび「白蓮寺」の設立となった。
9月1日、東京・大田区の日蓮宗宗務院で行われた白蓮寺設立と住職承認の辞令交付式で、小松宗務総長は、結社から直接寺院になるのは稀なことと称讃し「ますます布教に専念して下さい」と激励。佐々木師は「檀家もまだ少なく、お寺としてもスタート地点に立ったばかりです。私の代で少しでも“お寺”に近づけるよう、がんばりたい」と今後への思いを語った。
佐々木師の布教活動をそばで見てきた三枝泰英埼玉県宗務所長は「開教師としての米国での経験や努力が、多くの人の心を掴む今に繋がっているのだと思います。白蓮寺が発展することは目に見えており、宗門にとっても大きな力となることでしょう」と言葉に力を込めた。
「法華経」は梵語で“白蓮華のごとき清浄な教え”という意味。その名にちなんだ「白蓮寺」に、新たな布教拠点としての期待が高まっている。

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三本山で貫首が就任

鎌倉市本山妙本寺 早水日秀師
長岡市本山妙法寺 小林教一師
和歌山市本山報恩寺 長瀬泰崇師

◆鎌倉市本山妙本寺 早水日秀師

 神奈川県鎌倉市の本山妙本寺の貫首に早水日秀師(東京都大田区本妙院住職)の就任が決まり、9月8日に東京都大田区の日蓮宗宗務院で辞令交付式が行われた。
小松浄慎宗務総長は「来年は『立正安国論』奏進750年を迎えますので、早水貫首にもお力添えを頂きたい」と挨拶した。
早水貫首は「私は檀信徒さんや、そのお子さんたちと一対一の接点をできるだけもてるようにやってまいりました。今までやってきたことを妙本寺でも活かして、お寺に座っているのではなく、これからも外へ出て走り回っていきたいです」と抱負を語った。早水貫首は日蓮宗の法式の指導者、声明導師として多くの僧侶を指導している。
妙本寺は文応元年(1260)比企能員の外護で日蓮聖人を開山に、六老僧の日朗上人を開基とする。霊宝殿には日蓮聖人が日朗上人に授与され、ご入滅の折に掲げられた「臨滅度時本尊」を格護する。中原中也と小林秀雄の邂逅で知られる海棠など境内地には綺麗な植物が咲く。
◆長岡市本山妙法寺 小林教一師

 新潟県長岡市の本山妙法寺の貫首に小林教一師(東京都世田谷区妙法寺住職)の就任が決まり、9月8日に東京都大田区の日蓮宗宗務院で辞令交付式が行われた。
辞令伝達では小松浄慎宗務総長が小林貫首に対し、経験をもとにして本山隆昌に向けての護持丹精に期待を寄せた。
小林貫首は「微力ではありますが今まで養ったことを活かし、正法興隆のために精進したいと思います」と抱負を語った。小林貫首は社会教導師としてボランティアやバザー、福祉活動を行うなど地域社会でも活躍している。
妙法寺は徳治2年(1307)に、開基檀越を風間信昭、開山に六老僧日昭上人を招いて創建された。北陸における仏法興隆を図っていたが、天正19年(1591)に火災により堂宇を失った。その後、復興されるも戊辰戦争で二天門、七面堂以外すべてを失う。しかし、以後堂宇の再建を図り現在に至っている。

 

◆和歌山市本山報恩寺 長瀬泰崇師

 和歌山県和歌山市の本山報恩寺の貫首に長瀬泰崇師(東京都文京区興善寺住職)の就任が決まり、9月10日に東京都大田区の日蓮宗宗務院で辞令交付式が行われた。
小松浄慎宗務総長は「非常にバイタリティーのある方ですので、報恩寺の護持丹精に努めるようお願いします」と挨拶した。
平成11年から15年まで報恩寺の代務住職を務めていた長瀬貫首は「以前にやり残していた本堂の屋根替えを行いたい。また和歌山県に本山は一つしかありません。日蓮宗の象徴となるよう県下44ヵ寺の中心道場として発展に尽くしたい」と決意を述べていた。57歳と若い長瀬貫首に対し、同席した武内龍雄宗務所長は「大きな期待がかかっている」と話した。
報恩寺は養珠院お万の方以来、法華信仰に篤い紀州徳川家の菩提寺。昭和20年に戦火により本堂を焼失し、仮本堂も放火に遭うなどの不幸が続いたが、立教開宗750年を期して本山の盛観を取り戻し、現在に至っている。全山が和歌山市名所に指定され、梵鐘と徳川廟は県の文化財となっている。

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2008年9月10日号

日蓮宗宗務院 小松内局、新役員が就任

伝道局長に川名義顕師

齊藤憲一伝道部長 酒井光雄教務部長 垣本孝精日蓮宗新聞社社長

日蓮宗宗務役員3人と日蓮宗新聞社社長の退任に伴い新役員が決定し8月29日、東京都大田区の日蓮宗宗務院で退任・就任認証式が行われた。
退任したのは伊東隆司伝道局長、梶山寛潮伝道部長、渡辺照敏教務部長の三師。新たに川名義顕伝道局長、齊藤憲一伝道部長、酒井光雄教務部長が就任した。伊東正光日蓮宗新聞社社長は9月1日の取締役会にて辞任が認証され新たに垣本孝精師が就任した。

認証式では酒井日慈日蓮宗管
長名代として導師を務めた小松浄慎宗務総長が「就任して以来2年8ヵ月を共にしてきた各聖には、各所管において大いに手腕を発揮し、明年の『立正安国論』奏進750年、そして御降誕八百年に向けた『立正安国・お題目結縁運動』を実動させる原動力として務めていただいた」と退任する各師に慰労の言葉を贈った。
その後、退任の各師が挨拶。伊東伝道局長は「職務を全うできたかどうか分からないが、支えてくださった方々に感謝している。職員の皆さんは宗門の中枢を担う、宗門運動を推進していく人物として誇りと情熱をもってほしい」と謝意を表し、梶山伝道部長は「宗門運動のスローガン“いのちに合掌”は、とても意味深く素晴らしい言葉であると痛感している。運動はまだスタートしたばかり。合掌礼の徹底を図り、本当に敬いあって合掌がなされることを願います」と宗門運動に対する強い思いを述べた。また、渡辺教務部長は就任以来の2年8ヵ月を「楽しく過ごさせていただいた」と振り返り、今後は同心会(宗会議員による会派の一つ会長として立場は変わっても宗政に尽力していくことを宣言した。
続いて新役員に就任辞令の交付が行われ、小松総長は「新役員は宗務宗政に経験のある人ばかり」とし、「就任以来一貫して進めてきたことを今後も続けていきます。所管ごとに協力をお願いすると共に宗門のためにご活躍を」と激励し、新役員がそれぞれ就任の決意を述べた。終了後、新役員3人・新聞社社長と小松宗務総長は祖廟に奉告するため、総本山身延山久遠寺(内野日総法主)を参拝した。雨のため常唱殿で奉告の法要を営んだあと、大本堂、祖師堂で法味を言上し、水鳴楼で井上瑞雄総務らに迎えられ奉告の儀を行った。
小松宗務総長は新たに就任した各師を紹介し、「立正安国・お題目結縁運動」に邁進していくことを述べ、井上総務は「宗門運動の祖山総登詣が活発になることを期待します」と激励の言葉をかけた。
以下は、新たに就任した各師の抱負。
川名義顕伝道局長
小松総長を支えていくと共に自分の理念である“闔宗と共に”という思いをもって務めていきたい。
齊藤憲一伝道部長
伝道部は伝道、宗門運動と広範囲にわたる所管だと思っている。現在進められている運動の重要六項目にむけて一生懸命精進する。
酒井光雄教務部長
宗務院に来るのが楽しみだったという前渡辺部長のように私もそうなれるよう一生懸命頑張りたい。
垣本孝精日蓮宗新聞社社長
新聞社が好きなことと、「自由にやっていい」との総長の言葉に引き受けた。新聞の実績が伸びない理由を考えながら務めていきたい

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新年のご挨拶。

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