日蓮宗新聞

2008年6月1日号

佐渡島日蓮聖人大銅像 建立五周年記念大法要

日蓮聖人の魂魄が留まる佐渡の地に、威風堂々としたお姿で立たれている「佐渡島日蓮聖人大銅像」。新潟からの船が発着する両津港を眼下に望む高台で、釈尊ご生誕の地・インドの方角を見据えるその凛々しいご尊顔は、仰ぎ見る者に勇気と希望を与えて下さる。
青年僧を中心に結成された佐渡銅像建立委員会(代表=佐野前延福岡県本佛寺住職)がこの大銅像の開眼落慶を成し遂げてから5周年を迎えた5月12日、「建立5周年記念大法要」が小松浄慎日蓮宗宗務総長を導師に盛大に営まれ、全国各地から参集した僧侶檀信徒約500人が大銅像の御前で報恩感謝のお題目を唱えた。

 

但行礼拝を主眼に 拝禮殿が落慶
大法要に先立ち午前11時前から、拝禮殿とトイレの落慶法要が若松宏泉佐渡銅像護持会上行講代表を導師に上行講会員が出仕して営まれた。力強い読経の中、塩、白米、御神酒を建物の周りに撒き、清浄を祈念。若松代表は回向文の中で拝禮殿建立に協力した人々への感謝を述べると共に、多くの参拝者の信仰を深めることを担う地になるよう願った。

佐渡の地にお題目が響く
同時刻、全国日蓮宗青年会の河崎俊宏会長をはじめとする執行部と有志青年僧19人、さらに内山智洋宗会議員、北海道妙心寺(若松代表自坊)の檀信徒17人、石川県妙相寺(河崎会長自坊)の檀信徒5人が、両津港近くの妙法寺(吉田完隆住職)から約2キロの道程を唱題行脚。港からの潮風を肌に感じながら、大銅像を目指した。一行は途中、商店街ではお数珠を手に合掌する信徒に迎えられ、また幼稚園児の歓喜の声に送られながら、若葉萌える佐渡の地をお題目と共に一歩一歩踏みしめた。

到着後、小松浄慎日蓮宗宗務総長を導師に「建立5周年記念大法要」が営まれた。来賓の吉田見悠宗会議員、佐渡市本山妙宣寺貫首の関道雄新潟北部宗務所長ほか佐渡島内寺院僧侶が列座するなか総要品が読誦され、参列の檀信徒全員が大銅像の御前で焼香。その威厳あるお姿に合掌し、恭しく頭を垂れた。
若松代表は奉告文の中で「5周年を迎えし今、変わらずそびえ立つ大聖人。それは平成の現世にて我等が教主釈尊の法華経による教義を再度把握させ、参拝者には自信と勇気を与え、また煩悩を滅し人間の尊厳を保ち、その心を誇りとなすものなり」と日蓮聖人を讃歎すると共に「大聖人が魂魄を教示せる妙宣寺、根本寺、妙照寺三本山に合掌する我等、この大銅像を象徴としての参詣を促さんと欲す。本日但行礼拝を主眼とする拝殿増設は何ら教義を持さずただ佐渡ご寺院への登詣を願うのみなり」と佐渡への参詣を呼びかけた。
また小松総長は回向文で「立正安国・お題目結縁運動を展開するにあたり、但行礼拝を実践し、人互いに合掌することを誓う。ここにおいて上行講会員の行動は宗門機構における要職に及び、宗門運動を展開する上で不可欠たらんことを認む」と宣言した。

佐渡で再出発の旅を
続いて地元選出の齊藤憲一宗会議員が「大難四箇度、小難数々の挫折の中から雄々しく甦った日蓮聖人の姿が、この大銅像のお姿そのものです。檀信徒の皆さま方、お知り合いに挫折を感じ悩んでいる人がいましたら、ぜひ再出発の修行の旅をこの佐渡で体験させてあげてください」と祝辞。

魂魄佐渡の国にあり
佐野前暁加行所伝師は「大銅像建立の原点は、今は亡き身延山大学学長であられました浅井圓道先生の願いであったろうと思われてなりません。10年ほど前、全国日青の会長をしておりました息子の佐野前延が浅井先生の講義を佐渡で聴き“魂魄佐渡の国にあり”との御教えに触れ、その講義が契機となって“佐渡に日蓮聖人の魂魄がある以上は、それを弘通しなければならない。その証には銅像を建てよう”そういう意気に燃えたと察します」と建立の発端を推測し「今日の好天は浅井先生の喜びが燦々と輝いているものと信じてやみません。私たちの信仰に対するこたえが、本日の好天であろうと思うのです。皆さま方が“信仰すれば必ずこたえが出る”という信念をもって頂くことを願い、挨拶に代えさせていただきます」と思いを述べた。

日蓮聖人もお喜び
佐渡市本山根本寺の竹中錬浄貫首は「佐渡の島の日蓮大聖人さまはご参詣の皆さまに〝よくぞ佐渡の日蓮を訪ねてくれた。本当にありがとうよ〟と逆に合掌を下さって涙を流されて御礼を申し上げておられる、そんな大聖人のお姿を私は今日拝見させて頂きました。本当にご参詣ありがとうございます」と参詣者に声をかけ、護持丹誠に日夜努力している上行講会員や関係者を労った。
続いて若松代表が地権者と施工主の伊勢工務店に感謝状を手渡し、小松総長や来賓、全国から集った僧侶檀信徒、上行講会員への心からの感謝の言葉を述べた。

青年僧が尖兵に
河崎全日青会長は「全日青の先輩がこの聖地佐渡に立派な銅像さまを建立し、その高き志を上行講という形で護持なされています。私ども日蓮宗青年会は全国の青年僧にそして檀信徒の皆さまにこの地に足を運び銅像さまのもとでお題目をお唱えする、そのことを発信し、立正安国・お題目結縁運動に第一線の尖兵として邁進していきます」と力強く語った。
最後に佐野前延上行講顧問が万歳を三唱。佐野顧問の力強い「日蓮聖人万歳!」に続き、導師・式衆・参列者全員が日蓮聖人大銅像に向かって高らかに「日蓮聖人万歳!」と叫び、全身で報恩感謝の思いを表した。

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第55回全国檀信徒協議会総会開く

全国檀信徒協議会(江守幹男会長)では平成20年度第五15回日蓮宗全国檀信徒協議会総会を5月8日、東京大田区池上の日蓮宗宗務院で行い、全国74管区のうち66管区68人の代表が出席した。
総会に先立ち開会式が行われ、小松浄慎宗務総長が法味言上を行った後、挨拶に立った。
小松総長は、宗門運動「立正安国・お題目結縁運動」は、僧侶檀信徒一体となってお題目の輪を広げていくことであると話した。昨今問われる信仰の相続がスムーズにいかない現況については、まずは相続できる環境作りから着手すべきとした。また宗門運動の柱の一つでもある祖山総登詣についてその意義を説き、7月1日に予定されている祖廟輪番制度50年記念法要への参列を呼びかけた。最後に来秋京都で予定されている日蓮展を案内して話を結んだ。
次いで江守会長は、若い人の寺離れについて話した。「若い人に参加してもらうには、若い僧侶の参加が不可欠。日蓮宗青年会にも協調を呼びかけ、僧俗一枚岩となって若い檀信徒にはたらきかけていきたい」と抱負を語った。またこの後に行われる総会について、忌憚のない意見や、役員に対して遠慮のない注文をつけてほしいと、総会の活性を促した。
江守会長を議長に行われた総会では、まず平成19年度の会務報告と同会計・監査報告がなされ承認を受けた。次いで平成20年度の事業計画案と平成20年度の予算案が示され、これも拍手をもって承認された。最後に会務についての質疑応答が行われた。

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新年のご挨拶。

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